世界初の空飛ぶクルマ工場が中国で試験稼働 次世代交通の商用化へ一歩 video poster
中国南部の広東省広州市で、世界初とされる知能型空飛ぶクルマ工場が試験生産を始めました。次世代交通の商用化に向けて、一歩現実に近づいた形です。
世界初の「空飛ぶクルマ」工場が中国で始動
この工場は、空を飛ぶ電動機体と地上を走る車両を組み合わせた空飛ぶクルマの量産を目指す拠点です。所在地は、中国南部の経済都市・広州(広東省)で、試験的な生産がすでに始まっています。
工場はフル稼働時に、分離可能な航空モジュールを年間1万ユニット生産できるよう設計されています。さらに、生産ラインが本格運転に入れば、約30分ごとに1台の空飛ぶクルマを組み立てることが可能になるとされています。
30分で1台、年1万モジュールの生産能力
今回明らかになっている工場の特徴的な数字は、次の通りです。
- 年間約1万基の「着脱式航空モジュール」の生産能力
- フル稼働時には、約30分で空飛ぶクルマ1台を組み立て可能
これまでコンセプト段階にとどまることが多かった空飛ぶクルマに対し、大規模な量産を前提にした工場が動き始めたことは、産業化に向けた重要な一歩といえます。
六輪マザーシップ+eVTOLという構成
この空飛ぶクルマは、六輪の地上車両部分と、着脱可能な電動垂直離着陸機(eVTOL)を組み合わせた構成が特徴です。地上では六輪の「マザーシップ」が走行し、必要に応じて上部の航空機部分が切り離されて飛行します。
航空機部分は、自動操縦と手動操縦の両方に対応しており、ワンタッチでの離陸・着陸も可能とされています。都市部や郊外での移動において、地上と空中のモードを柔軟に切り替えられる設計です。
次世代交通としての可能性と課題
空飛ぶクルマは、渋滞の緩和や移動時間の短縮など、都市交通の課題を新しい角度から解決しうる手段として世界的に注目されてきました。今回、中国本土で世界初の知能型空飛ぶクルマ工場が試験稼働に入ったことは、こうした構想を実際の製品に近づける動きといえます。
一方で、本格的な普及には、安全性の確保や運航ルールづくり、騒音や上空の混雑といった問題への対応など、多くの論点があります。工場が量産体制に入った後、どのように試験運航や制度整備が進むのかが、次の焦点となりそうです。
日本の読者にとっての意味
日本でも、空飛ぶクルマの実証実験や開発プロジェクトが進められていますが、量産を見据えた工場が稼働し始めたというニュースは、アジアの次世代モビリティ競争が一段と現実味を帯びてきたことを示します。
広州の工場での動きは、今後の国際ニュースや技術動向を考えるうえで、空飛ぶクルマが「未来の乗り物」から「具体的な産業」へと変わりつつあることを象徴する出来事といえそうです。
Reference(s):
World's first flying car factory begins trial production in China
cgtn.com