直径24mの世界最大級立坑掘削機「啓明」、長江鉄道トンネルで稼働 video poster
2026年1月、長江(揚子江)を横断する鉄道トンネル計画「崇明—太倉長江トンネル」工事で、中国で開発された世界最大径の立坑掘削機(シャフトボーリングマシン)「啓明(Qiming)」が投入されました。川をまたぐ巨大プロジェクトの“出入口”をつくる工程が、いよいよ本格化しています。
「啓明」とは? 立坑を“まっすぐ下”に掘る巨大マシン
「啓明」は、縦方向に掘り進む立坑(シャフト)用の掘削機です。トンネル本体の掘削とは別に、作業員や資材の搬入、設備の設置などに使われる立坑を高精度に構築する役割を担います。
- 掘削直径:24メートル
- 高さ:約13メートル
- 最大掘削深度:75メートル
現場は長江南岸から約200m、深さ50m超を垂直掘削
稼働地点は長江の南岸から約200メートルの位置とされ、現場では「啓明」が50メートル以上を垂直に掘削して、崇明—太倉長江トンネルの「2号立坑」を完成させる計画です。
立坑づくりが“前に進む”と何が変わる?
立坑は、地下の本線工事を支える基盤です。立坑が整うことで、地下空間に向けた人員・資材の動線が安定し、設備の設置や次の工程の準備がしやすくなります。巨大河川直下の工事では、地盤・地下水・安全管理などの条件が重なりやすく、工程を区切って確実に積み上げることが重要になります。
“大口径”が意味するもの:工期と安全、そして都市圏の交通
直径24メートル級の立坑は、単に「大きい」だけでなく、施工計画の自由度にも関わります。例えば、より大きな設備の搬入や複数の作業を並行させやすい設計につながり、結果として工程の平準化(作業の偏りを減らすこと)に寄与し得ます。
一方で、大口径であるほど掘削・支保(崩れないように支える構造)・周辺環境への配慮など、管理項目も増えます。だからこそ、立坑掘削機の大型化と運用ノウハウの蓄積は、都市圏の交通インフラを“地下で更新する力”として注目されやすい分野です。
このニュースの見どころ(要点)
- 世界最大径級の立坑掘削機「啓明」が、長江横断の鉄道トンネル計画で使用
- 掘削直径24m・最大深度75mの仕様で、現場では50m超を垂直掘削
- 立坑はトンネル工事の“拠点”となり、後続工程の安定に直結
巨大河川の地下に交通路を通す工事は、完成形だけでなく「どうやって安全に到達するか」が見えにくい領域でもあります。立坑という入口づくりの進展は、プロジェクトが次の段階へ移るサインとして、静かに重要度を増しています。
Reference(s):
World's largest-diameter boring machine used for Yangtze River railway tunnel
cgtn.com








