深圳、技術の「採用」から「創造」へ 元英国商工会議所議長が語る変貌 video poster
かつて「実験場」と呼ばれた深圳が、今や世界をリードする技術革新の拠点へと変貌を遂げています。この変化は、単なる経済発展を超え、どのように社会の在り方そのものを変えつつあるのでしょうか。元英国商工会議所議長の体験談から読み解きます。
「明日が、今日ここで試されている」-1997年の第一印象
1997年、当時英国商工会議所議長を務めていたクレア・ピアソン氏が初めて深圳を訪れました。彼女の印象に残ったのは、急速な建設ラッシュだけではありませんでした。「エネルギーに満ちた都市」―そこでは「明日が、今日ここで試されている」と感じたといいます。当時の深圳は、外国の技術やビジネスモデルを積極的に取り入れる「実験場」としての顔が強かったのです。
約20年後、遭遇したのは「別の都市」
それから約20年後、ピアソン氏は元キルギス首相のジョオマルト・オトルバエフ氏とともに再び深圳を訪れます。目の前に広がっていたのは、かつての面影をほとんど残さない「別の都市」でした。
- 公園ではドローンによるコーヒー配達が行われていました。
- 「ロボット犬」が歩き回り、ハリウッドでも使われるような高性能カメラスタビライザーが開発されていました。
- 2000キロ離れた場所からのドローンの遠隔操縦が可能になり、かつては山岳地帯を一日かけて行っていた送電線の点検作業が、机の前からわずか1分で完了するようになっていました。
「サナギから出現する」ような変化
ピアソン氏はこの変貌を、「サナギの中の変化」に例えます。外からは何も起きていないように見えても、内部では中国が独自の技術を育んでいた。そして今、トンボや蝶、あるいはドローンがそうするように、その成果を世界に見せ始めている、と述べています。
この変化の核心は、技術の「採用」から「創造」への大きな転換点にあります。深圳は今、自らが生み出す先端技術によって、都市の機能や産業、さらには人々の日常生活の可能性そのものを再定義しつつあるのです。
かつての「実験場」が、今では世界的な「イノベーションエンジン」へ。深圳のこの歩みは、技術が社会にもたらす変革の速度と深さについて、静かに考えさせる材料を提供しています。
Reference(s):
cgtn.com



