ロシアがキーウに大規模空爆 死者6人・負傷80人か
ロシア軍が2025年6月6日未明、ウクライナの首都キーウを含む各地に大規模なミサイルとドローン攻撃を行い、ウクライナ当局によると少なくとも6人が死亡、80人が負傷しました。都市インフラも被害を受け、戦闘の長期化が市民生活に与える影響の大きさがあらためて浮き彫りになっています。
キーウを中心に各地で犠牲者
ウクライナ当局によりますと、今回の攻撃は首都キーウのほか、北部チェルニヒウや北西部ルツクなど、国内の複数の都市や町を同時に狙ったものです。未明の時間帯に強力な爆発音が各地で響きました。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、キーウへのミサイル・ドローン攻撃により、緊急対応にあたっていた救助隊員3人が死亡したと明らかにしました。また、チェルニヒウで2人、ルツクで少なくとも1人が死亡したとしています。
ウクライナ全土で負傷者は80人に上り、ほかの複数の都市や町でも被害が報告されています。
ウクライナ無人機攻撃への報復とするロシア
今回の空爆は、ロシアの戦略爆撃機が国内深部でウクライナのドローン攻撃を受け、複数の爆撃機が破壊されたとされる事案の後に行われました。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、米国のドナルド・トランプ大統領を通じて、こうした攻撃に報復すると警告していたと伝えられています。
ロシア国防省は声明で、自国に対するウクライナのテロ行為と呼ぶ攻撃への対抗措置として、軍事および軍事関連の標的に対し一連の攻撃を実施したと主張しました。
ロシアとウクライナ、食い違う主張
ロシア側が軍事インフラを狙ったと説明する一方で、ウクライナ側は都市部への攻撃が市民と救助隊員の命を奪ったと非難しています。ゼレンスキー大統領は、首都を含む各地での被害状況を報告し、空爆が人道的な被害を拡大させていると訴えました。
こうした主張の食い違いは、情報戦の一面を持ちながらも、現場で犠牲になっているのが市民や救助活動にあたる人々であるという現実を映し出しています。
ドローン407機、ミサイル45発の大規模攻撃
ウクライナ空軍によると、ロシア軍は今回の攻撃で合わせて407機のドローンを投入しました。単一の攻撃としては記録されている中でも最大級の規模だとしています。
さらに、巡航ミサイルと弾道ミサイル45発も発射されたとされており、ドローンとミサイルを組み合わせることで、ウクライナの防空網を突破しようとした可能性があります。
地下鉄と鉄道網にも打撃
首都キーウでは、ロシア軍の攻撃により地下鉄の線路が一部損傷し、駅間の区間で運行が乱れました。軍事行政当局によると、交通インフラへの被害が確認されたということです。
また、ウクライナ国営鉄道会社は、キーウ市外で線路が損傷した影響で、一部列車を迂回運転させていると説明しました。移動の要となる公共交通機関が狙われることで、通勤や避難の経路が制限されるリスクが高まっています。
問われる市民保護と報復の連鎖
今回のようにドローンとミサイルを大量に組み合わせた攻撃は、都市部の防空体制に大きな負荷をかけます。防空システムをかいくぐった攻撃がインフラや住宅地を直撃すれば、短時間で多くの犠牲者が出るおそれがあります。
一方で、ウクライナによるロシア国内の戦略爆撃機へのドローン攻撃と、それに対するロシアの報復という構図が示すように、戦闘が報復の連鎖としてエスカレートする危険性も指摘できます。
市民の安全をどう守るのか、防空体制をどう強化しつつ外交的な出口を探るのか。今回の攻撃は、その難しい問いをあらためて突きつけています。
Reference(s):
Six dead, 80 wounded in Russian retaliatory airstrikes on Ukraine
cgtn.com








