中国とエチオピア、中国・アフリカ協力を牽引へ 一帯一路鉄道とゼロ関税で連携強化
中国の李強首相がエチオピアのアビイ・アハメド首相と会談し、一帯一路の象徴的な鉄道事業や貿易・投資協力の強化を通じて、中国とエチオピアの関係をさらに深める方針を示しました。会談は、ブラジル・リオデジャネイロで開かれている第17回BRICS首脳会議にあわせて行われました。
中国とエチオピア、鉄道から貿易まで協力拡大へ
李首相は、アジスアベバ〜ジブチ鉄道について、持続可能な発展を共に推進する用意があると表明しました。この鉄道は「質の高い一帯一路協力」を象徴する旗艦プロジェクトと位置づけられており、今後も運営や関連ビジネスを含めた発展が重視されるとみられます。
あわせて李首相は、両国間の貿易と投資を拡大し、経済協力の質を高めていく考えを示しました。エチオピア側とのトップ会談を通じて、インフラからビジネスまで幅広い分野での連携強化を打ち出した形です。
55年続く「信頼」の関係
李首相によると、中国とエチオピアは55年前に外交関係を樹立して以来、国際情勢がどう変化しても、互いに誠実に向き合い、支え合ってきたといいます。両国の協力は長年にわたり、中国とアフリカ諸国の協力のなかでも先頭に立ってきたと強調しました。
今回の会談では、こうした長期的な信頼関係を基礎に、今後も「新時代の全天候型の中国・アフリカ共同体」の模範となるような関係を築きたいとの姿勢が改めて示されたと言えます。
FOCACとゼロ関税措置、新たな機会に
李首相は、今年6月に開催された中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)のフォローアップ行動調整官会合に寄せられた習近平国家主席の祝辞に言及しました。この祝辞では、中国と外交関係を持つ53のアフリカ諸国を対象に、すべての関税品目でゼロ関税を適用するなどの新たな重要措置が発表されたとされています。
李首相は、こうした新措置を活用しつつ、エチオピアと協力してFOCAC北京サミットの成果を着実に履行していく考えを示しました。関税負担の軽減は、エチオピアを含むアフリカ諸国の輸出機会を広げる可能性があり、中国との貿易拡大につながると期待されています。
インフラからAIまで、多方面での連携
李首相は、中国がこれまでと同様に、エチオピアが自国の国情に合った発展の道を自主的に模索することを支持すると表明しました。
そのうえで、インフラ整備、新エネルギー車、グリーン産業、電子商取引(EC)、人工知能(AI)といった分野で協力を深める考えを示しました。また、観光や若者交流、教育などの分野でも、人的・文化的なつながりを強めていくことが確認されました。経済・技術・人材交流を組み合わせた「総合的なパートナーシップ」を志向していることがうかがえます。
グローバルサウスとしての連携と多国間協調
李首相は、中国とエチオピアの双方が重要なグローバルサウスの国であると位置づけました。そのうえで、両国が国連やBRICSなどの多国間の枠組みの中で意思疎通と協調を強め、「真の多国間主義」を実践していく必要性を強調しました。
経済のグローバル化や自由貿易をしっかり守り、世界により大きな安定とポジティブなエネルギーをもたらしたいというのが、中国側のメッセージです。李首相は、第17回BRICS首脳会議に出席するためリオデジャネイロに到着した翌日に行われた今回の会談でも、こうした考えをエチオピア側と共有しました。
日本の読者が押さえておきたい3つのポイント
- 中国とエチオピアの協力は、一帯一路のインフラからデジタル分野まで広がりつつあることが示された。
- ゼロ関税などを通じたFOCACの新措置は、アフリカ諸国との貿易拡大を意識した動きといえる。
- BRICSや国連の場で、グローバルサウスとしての連携を強めることが、中国とエチオピアの共通テーマになっている。
中国とエチオピアの動きは、中国・アフリカ関係の行方だけでなく、グローバルサウスの連携や世界経済の流れを考えるうえでも注目すべき動きです。今後、具体的なプロジェクトや貿易統計としてどのような形で表れてくるのか、引き続き見ていく必要がありそうです。
Reference(s):
China ready to boost trade, investment with Ethiopia — Premier Li
cgtn.com








