国連安保理、イスラエルのガザ市掌握計画を非難 video poster
前日の日曜日に開かれた国連安全保障理事会の緊急会合で、イスラエルがガザ市を掌握する計画に対し、国連幹部や各国代表から強い懸念と批判の声が上がりました。最大で約100万人が避難を強いられ、すでに「破滅的」とされるガザの人道危機がさらに深刻化するおそれがあると警告されています。
国連安保理の緊急会合で何が起きたのか
緊急会合では、イスラエルがガザ市を事実上掌握しようとする決定について協議が行われました。国連のミロスラフ・イェンツァ事務次長補(欧州・中央アジア・アメリカ担当)は、この計画がガザで新たな大惨事を引き起こしかねないと指摘しました。
各国の代表も、今回の軍事的なエスカレーションによって、多くの住民が再び住まいを追われ、すでに限界に達している人道状況がさらに悪化すると警告しました。
イスラエルの「ハマス撃破」計画の中身
イェンツァ氏によると、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が掲げる「ハマス撃破」の計画には、次のような要素が含まれています。
- ハマスの武装解除
- 全ての人質の解放
- ガザ地区の非武装化
- ガザ地区全体に対するイスラエルの治安上の統制
- ハマスでもパレスチナ自治政府でもない、別の民間行政の設置
この一環として、イスラエル軍(IDF)はガザ市の掌握を準備しているとされ、人道援助は戦闘区域の外側で提供する方針だと説明されています。
ガザ市民80万人以上が退避対象に
イェンツァ氏は、この計画について「紛争のさらなる危険なエスカレーションだ」と強く警告しました。イスラエル側は、ガザ市から全ての民間人を退避させる構想を持っており、その対象は約80万人に上るとされています。このうち多くは、すでにこれまでの戦闘で避難を繰り返してきた人々です。
3カ月包囲とその後の2カ月というシナリオ
報道によれば、イスラエル軍はガザ市を3カ月にわたって包囲する計画だとされています。その後、さらに2カ月をかけてガザ中部のキャンプなどを制圧し、パレスチナ武装勢力を掃討する構想が伝えられています。
つまり、少なくとも数カ月単位でガザ市とその周辺が軍事行動の舞台となり得るシナリオであり、その間の民間人への影響の大きさが懸念されています。
すでに「破滅的」な人道危機、さらに悪化の懸念
国連側は、ガザがすでに「破滅的」と表現されるほど深刻な人道危機に直面していると指摘しています。この状況のなかで、さらに数十万人規模の新たな避難が発生すれば、人道支援の体制が一層追い込まれるおそれがあります。
軍事作戦の名目が何であれ、民間人の保護と人道的アクセスの確保は国際社会共通の課題です。国連安保理での激しい議論は、この地域の行方だけでなく、国際秩序や人道規範の信頼性にも関わる問題であることを改めて浮き彫りにしています。
今後、国連や各国がどのような形で関与し、ガザの人道状況を少しでも改善できるのかが問われています。
Reference(s):
cgtn.com








