ナイロビで「SBLF」開幕:持続可能なビジネスの新基準を発表
ケニアの首都ナイロビで2025年12月16日、持続可能なビジネスの実践とリーダーシップをテーマにした国際会議「2025 Sustainable Business Leaders Forum(SBLF)」が始まりました。公的部門と民間部門のリーダーが一堂に会し、企業がサステナブルな変革をどう進めるかが議論の中心になりました。
国連機関などが共同で立ち上げた「対話の場」
今回のフォーラムは、複数の国連機関、国際プラットフォーム、中国の標準化機関が共同で立ち上げた高レベル会合です。背景には、気候変動や資源制約などの課題が重なるなかで、企業が単なる「対応」ではなく、持続可能な移行の推進役になることへの期待が世界的に高まっていることがあります。
主催者側は、国や業種をまたぐ国際的な対話プラットフォームを構築することで、持続可能なビジネスとリーダーシップの「新しい発展モデル」を深掘りする狙いを示しました。
中国駐ケニア大使が開会あいさつ、企業の取り組みに言及
開会にあたり、郭海燕(Guo Haiyang)中国駐ケニア大使(国連環境計画〈UNEP〉および国連人間居住計画〈UN-Habitat〉常駐代表を兼任)が冒頭あいさつを行いました。中国とケニアの企業が持続可能な発展の実現に向けて積み重ねてきた成果に触れつつ、今後はこの分野での中国・アフリカ協力がさらに強まることへの期待を述べました。
「市場と政策の新しい仕組み」が鍵に——UNEPが示した論点
国連環境計画(UNEP)で民間セクターユニットを率いるアリソン・グレイ・ケアンズ氏(Alison Gray Cairns)は、新しい市場のあり方や政策システムの重要性を強調しました。サステナビリティの実装は、企業努力だけでなく、ルール設計や市場インセンティブといった外部環境とセットで進む、という問題意識が共有された形です。
BOEが語った「Open Next Earth」:ブランドづくりとサステナビリティ
登壇者の一人として、BOEテクノロジーグループの副社長兼チーフ・ブランド・オフィサーである司達(Si Da)氏は、同社のサステナブルなブランド構築の実践を紹介しました。中心に置かれたのは「Open Next Earth」というコアコンセプトで、サステナビリティを企業活動の周縁ではなく、ブランドの中核に据える発想が語られました。
中国とアフリカの企業家が対話——テーマは「地球にやさしいビジネス」
会期中は、中国とアフリカの企業家が「Creating Earth-friendly Sustainable Business(地球にやさしい持続可能なビジネスの創造)」を軸に対話し、取り組みや示唆を共有しました。地域や産業の条件が異なるからこそ、共通言語としての目標設定、実務に落とすための方法論、継続的な評価の枠組みが焦点になりやすい点が印象的です。
成果物として「自主的な基準」と年次報告書を公表
今回のフォーラムの主な成果として、次の2点が公式に発表されました。
- 「Guidelines for Building Sustainable Brands(持続可能なブランド構築ガイドライン)」:任意(ボランタリー)のサステナビリティ標準
- 「Sustainable Business Leaders Forum」年次報告書
ルールが先に固まる分野もあれば、実務の蓄積が先行して標準化に向かう分野もあります。今回の公表は、企業の取り組みを“見える化”し、比較可能性や継続性を高めていく動きとして注目されます。
サステナブル経営が「理念」から「運用」に移っていく局面では、対話の場と、共通で参照できるガイドラインの両方が効いてきます。ナイロビで始まったSBLFは、その2つを同時に前へ進めようとする試みとして、2025年末の国際ニュースの一つの焦点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








