イエメンSTC、「解散」報道を否定 強要下の声明は無効と主張
イエメン南部の有力勢力「南部暫定評議会(STC)」は2026年1月10日(現地時間)、自らが解散したとの報道について「捏造で、法的に無効」と否定しました。和平協議の枠組みや南部の代表性をめぐる綱引きが、あらためて表面化しています。
何が起きたのか:STCが緊急会合で「解散は無効」
STCは、SNSのXに掲載した声明で、国家議会(National Assembly)、諮問評議会(Consultative Council)、事務総局(General Secretariat)が南部の港湾都市アデンで緊急会合を開いたと説明しました。そのうえで、解散を示すとされる声明は「正当な権限を持たない側が、圧力下で出したもの」であり、「法的・政治的な効力はない」と主張しています。
STCの主張:リヤドで代表団が拘束され、声明を強要された
声明によるとSTCは、サウジアラビアがリヤドで自らの交渉代表団を拘束し、圧力をかけて「解散声明」を出させたと訴えました(あくまでSTC側の主張です)。STCは拘束されたメンバーの「即時かつ無条件の釈放」を求め、国連および国際社会の関係者に対し、南部の人々の意思を尊重するよう呼びかけました。
ここ数日の流れ:木曜の動き、金曜の報道、土曜の否定
今回の否定は、直前の一連の報道を受けたものです。入力情報によれば、
- 1月9日(金):イエメンの国営メディアが、リヤドにいるSTC代表団が「自己解散」と「国内外の事務所閉鎖」を発表したと報道
- 1月8日(木):サウジ主導連合が、STC指導者のアイダルス・アル=ズバイディ氏が和平協議に出席できず、密かに国外へ出たと主張
- 1月10日(土):STCが「解散報道」を公式に否定し、強要下の声明は無効だと主張
この時間軸からは、和平協議をめぐる情報発信と、当事者の正当性(レジティマシー)を競う応酬が同時進行している様子がうかがえます。
STCとは:2017年設立、南部の「自己決定」を掲げる勢力
STCは2017年の設立以来、南部イエメンの自己決定と将来的な独立を掲げてきたとされています。入力情報では、STCは2022年にイエメンの統治機構であるPLC(大統領指導評議会)に統合された一方で、南部の主権を求める姿勢を崩していないとされ、権力分担や資源管理をめぐる対立が繰り返されてきた、と説明されています。
今後の焦点:和平プロセスと「代表性」をどう扱うか
STCは今回、国連や国際社会に対して「南部の代表が周縁化される政治プロセス」を拒む姿勢を示しました。今後の焦点は、
- リヤドで拘束されたとするメンバーの扱い(事実関係を含む)
- 和平協議の場に誰が「代表」として座るのか
- 南部の統治・資源配分をめぐる権力分担の再調整
「解散」という強い言葉が出た直後に「無効」と打ち消されたことで、政治プロセスそのものの信頼性も問われやすくなります。関係者の次の発信と、国連を含む仲介の動きが注目されます。
Reference(s):
cgtn.com








