ミラノ・コルティナ2026、分散開催の「移動」は間に合う?鉄道増便と動線分離 video poster
2026年2月4日現在、まもなく開幕を控える「ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック」は、会場が広域に分散する史上でも珍しい形。大会運営の焦点は、競技そのもの以上に「人をどう運ぶか」に集まりつつあります。
400km超の分散開催:ミラノと山岳地帯をどうつなぐ
主な開催地は大きく二つに分かれます。片側はイタリアの金融・交通のハブであるミラノ。もう片側は北部の山岳地帯で、コルティナ・ダンペッツォ、ボルミオ、リヴィーニョなどに会場が点在します。両者の距離は400km以上とされ、会場の地理的な広がりが大会の特徴になっています。
最大の課題は「選手・関係者・観客の同時輸送」
選手、公式関係者、観客をそれぞれの競技会場へ円滑に移動させることが、組織委員会にとって最大級のハードルの一つです。交通とインフラ整備が「時間との勝負」になっていることも、主催者側は認めています。
鉄道側:Trenordが1日120本の増便を準備
地域鉄道を担うTrenordは、需要増に備えて準備を進めているといいます。マーケティングマネージャーのパオロ・ベッリンゲリ氏は、中国メディアCGTNの取材に対し、次のように述べています。
「このような大規模イベントで持続可能な移動の主役になりたい。オリンピック来訪者に対応するため、1日あたり追加で120便を走らせます」
拠点はミラノ中央駅:山岳会場へ“鉄道+バス”で接続
山岳会場へ向かう出発点として想定されているのがミラノ中央駅です。ベッリンゲリ氏によれば、ミラノからティラーノまで「2時間強」で到達でき、そこからボルミオやリヴィーニョ(主要な競技ゾーン)へはバスで接続する構想が示されています。
「移動を減らす」工夫:オリンピック村は6カ所に分散
競技者の移動負担を抑えるため、オリンピック村は競技ゾーンに合わせて6カ所に分けて配置される計画です。競技運営の安定性を高める一方で、観客の移動需要は別軸で膨らむ可能性があります。
コルティナの観客動線:住民と来訪者を分ける発想
とりわけコルティナでは、観客の動きが集中しやすく、運営上の重点項目になっています。ミラノ・コルティナ2026財団でコルティナ・クラスターの交通を担当するベネデット・ガッファリーニ氏は、CGTNに対し「住民向け」と「来訪者向け」で別々の輸送システムを計画していると話しました。
いま注目される理由:大会の評価は“競技外”で決まることも
スケートやアイスホッケーのようにミラノで完結しやすい競技と、山岳地帯に分散するスキー・スライディング系競技が同居する今回の大会では、輸送の精度が体験価値を左右します。増便や接続強化、動線分離といった積み重ねが、観客の満足度だけでなく、運営全体の信頼感にも直結しそうです。
Reference(s):
Legacies, landslides and logistics – is the Winter Olympics on track?
cgtn.com








