ミラノ・コルティナ冬季五輪で加速、中国本土製スノー用品が海外で存在感
2026年2月、ミラノ・コルティナ冬季五輪の開催を追い風に、海外で「Made in China」表示のスキー・氷雪スポーツ用品の需要が伸び、中国本土のメーカーが増産と開発強化で応えています。
アルプスの店頭に並ぶ「Made in China」
北イタリア・アルプスにある町ソンドリオでは、スキーが生活に根付く地域のスポーツショップに「Made in China」と書かれたスキー用品が並んでいます。店頭の商品は、中国本土の工場で稼働する生産ラインとつながっています。
山東省・嘉祥県:スキー手袋が“オフ”から“ピーク”へ
中国本土・山東省の嘉祥県では、春節前の時期でも手袋工場がフル稼働しています。通常、冬はスキー手袋の生産が落ち着く季節とされますが、五輪需要の高まりで“珍しい繁忙期”になったといいます。
海外需要の増加は、技術アップグレードと新製品開発のスピードも押し上げています。現地メーカーでは、このシーズンだけでも国際市場ごとに仕様を調整した複数デザインをR&Dチームが投入しました。
嘉祥県の規模感(提示データ)
- 手袋関連企業:300社超
- 年間生産:約8000万双
- 輸出先:60以上の国・地域
- 年間産出額:約25億元(約3.6億ドル)
- 中国本土の国内販売スキー手袋の6割超が同県製
- 輸出は中国本土全体の約8割を占め、全国1位
浙江省・寧海県:スキーポールの“世界拠点”へ
同様の動きは、中国本土・浙江省の寧海県でも見られます。推計では、中国本土から輸出されるスキーポールのうち「10本中7本」が寧海県に由来するとされています。
現地工場では最近、欧州向けの緑色スキーポールの耐圧検査が行われました。初心者のアルペンスキー向けに設計した製品だといいます。メーカーは折りたたみ式、伸縮式、超軽量など幅広いラインナップをそろえ、海外展開を拡大しています。
“速さ”を支える供給網(提示データ)
- 部品の95%超を地元で調達
- 新製品サンプルのサイクル:5〜7日へ短縮
- 小ロットの納期:30日以内が可能
五輪関連の受注は2025年8月の早い段階から入り、欧州やカナダの取引先に広がったとされます。この雪のシーズンだけで、受注量は約10%増えたということです。
税関データ:2025年後半から“二桁成長”も
税関データによると、2025年後半以降、中国本土から中東欧向けのアイススケート、北米向けのスキーアパレルの輸出が二桁成長を記録しています。
大量消費から「用途別・個別化」へ——作り方が変わる
世界のウィンタースポーツ消費は、いわゆるマス向けから、より個別化・利用シーン別(シナリオ別)のニーズへ移りつつあるとされます。中国機械工業連合会の主任エコノミスト、奢衛震(She Weizhen)氏は、「中国本土のウィンタースポーツ用品産業は受け身の受注から、能動的に適応する生産モデルへ転換した」と述べました。
同氏は中国メディアグループに対し、義烏の小商品や深センの消費者向け電子アクセサリーに見られるような“速い対応システム”を引き合いに出し、小口でも迅速・効率的に作れることが「売りやすく、使って楽しい」製品につながっているとしています。こうした背景が、中国本土製の雪上スポーツ用品の評判とシェア拡大につながっている、という見立てです。
いま起きていること(要点)
- ミラノ・コルティナ冬季五輪の開催で、氷雪スポーツ用品の需要が世界的に上向き
- 中国本土の産地では、季節要因を超えて増産が続く
- 「供給網の集積」×「開発と小ロット対応の速さ」が海外受注を後押し
Reference(s):
China-made snow sports gear wins global fans amid Winter Olympics boom
cgtn.com








