ミラノ・コルティナ2026冬季五輪:夫婦で金2つ、中国代表が“同じ家族の栄冠”
ミラノ・コルティナ2026冬季五輪で2月20日(金)、フリースタイルスキー男子エアリアルに出場した中国代表の王心迪(ワン・シンディ)選手が金メダルを獲得し、2日前に女子で金メダルを獲った妻・徐夢桃(シュー・モンタオ)選手と合わせて「夫婦そろって個人種目で金」という珍しい快挙となりました。
何が起きた?――男子エアリアルで王心迪が金
男子フリースタイルスキー・エアリアル決勝で、30歳の王心迪選手が勝負どころの「スーパーファイナル」でほぼ完璧な演技を決め、132.60点をマークしました。
スイスのノエ・ロート選手が131.58点で僅差の追走。得点が表示された瞬間、王選手は雪上にひざをつき、歓喜を爆発させたと伝えられています。
2日前の妻の金メダル、そして「夫婦で金2つ」へ
この勝利が注目を集めたのは、王選手の金メダルが「個人の初戴冠」にとどまらず、妻の徐夢桃選手が女子で金メダルを獲得した直後だったからです。大会の同じ舞台で、夫婦がそれぞれ別種目の頂点に立つのは極めて稀な出来事です。
「喜びながらも、すぐ自分の試合に集中した」
王選手は、妻の金メダルを祝いつつも自分の種目へ切り替えた心境を、次のように語っています。
「彼女の金メダルを祝いました。でも、すぐに自分の試合に集中し直しました。長年一緒に戦ってきましたが、僕らはプロでもあります。喜びながらも、僕には僕の試合があることを忘れられなかった」
夫婦とアスリート、その“バランスの取り方”
王選手は、結婚生活と競技生活を両立するために、試合期間中は「それぞれのリズム」を大切にしているとも話しています。
- 大会中は基本的に別々のペースで調整する
- 妻が「助言したいこと」がある時も、言い過ぎないように配慮する
- 言葉にしきれない部分も、互いに“察する”余地がある
「彼女が共有したい“ポイント”がある時もありますが、言い過ぎたくもない。僕の心の中では、彼女が言いたいことも分かっている」
3度目の五輪で頂点へ――過去の結果を超えた一夜
王選手にとって今大会は3度目の冬季五輪。これまでの最高成績は、2018年平昌と2022年北京での14位でした。積み上げが一気に報われた形です。
「金メダルを獲れるなんて、夢にも思わなかった。五輪はワールドカップとは違う。準備も、難度も、すべてがずっと高い」と述べた上で、最後は自分自身への言葉で締めくくっています。
「諦めなかった自分に感謝したい。苦しい時、落ち込んだ時の過去の自分を、強く抱きしめたい」
“家族の物語”が映す、五輪の別の見え方
メダル争いは国やチームの話題になりがちですが、今大会の「夫婦で金2つ」は、競技の緊張感とは別の角度から五輪の輪郭を浮かび上がらせました。互いを最も近くで知る存在でありながら、同じ舞台ではライバルのように自分の勝負へ集中する——その距離感が、勝負の厳しさと人間味の両方を伝えています。
ミラノ・コルティナ2026冬季五輪は、競技の結果だけでなく、こうした静かなドラマが記憶に残る大会になりそうです。
Reference(s):
Two golds, one Chinese family at 2026 Milano Cortina Winter Olympics
cgtn.com








