イラン、米国に「長く痛い打撃」を警告 ホルムズ海峡閉鎖で世界経済に懸念
ホルムズ海峡閉鎖がもたらす世界的な緊張
2026年5月、中東情勢は新たな緊迫段階を迎えています。イランが戦略的な海上交通路であるホルムズ海峡の支配を再主張し、米国に対し「長く痛い打撃」で応じると警告しました。この閉鎖が長期化すれば、世界のエネルギー供給と経済に深刻な影響を与えかねない状況です。
イランの警告と地域での衝突
イランのメディアによれば、首都テヘランでは小型機や無人機に対処するため、約20分間にわたり防空システムが作動する音が聞こえたと報じられています。一方、イランの議会議長は、ホルムズ海峡の支配が「米国のプレゼンスのない未来」を保証するとの見解をSNSで示しました。
レバノン南部では、停戦が続く中でもイスラエルによる攻撃があり、少なくとも15人が死亡したとレバノン保健省が発表。レバノンの大統領は「継続するイスラエルの違反行為」を非難しています。
世界経済への「締め付け」と原油価格の急騰
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、ホルムズ海峡の実質的な閉鎖が世界経済を「締め上げている」と警鐘を鳴らしました。その影響は顕著で、原油価格は4年ぶりの高値に達しています。
- 米国原油指標(WTI)は3.4%上昇の1バレル110.31ドル。
- 北海ブレント原油(6月渡し)は7%以上急騰し、126.41ドルに。
国際エネルギー機関(IEA)の事務局長は、中東での戦争を受けた原油価格の高騰により、世界が「主要なエネルギー・経済的課題」に直面していると指摘しました。
米国と同盟国間の緊張と各国の対応
ホワイトハウスと議会の間では、イランとの戦争に関する議会の承認をめぐる期限が迫る中、対立が先鋭化しています。また、米国のトランプ大統領は、イラン戦争への不参加を理由に、ドイツからの米軍削減を検討していると発言。イタリアとスペインに対しても同様の不満を示し、駐留軍の引き揚げを示唆しました。
イスラエルの国防相は、イランが「再びイスラエルへの脅威とならないよう」、近い将来に再び行動する可能性があるとの見解を示しています。
さらに、アラブ首長国連邦(UAE)は、地域情勢の変化を理由に、自国民に対してイラン、レバノン、イラクへの渡航禁止を発令し、現在これらの国にいる市民には即時帰国を呼びかけています。
先行き不透明な状況の中での国際社会の課題
ホルムズ海峡という世界のエネルギー供給の大動脈をめぐる駆け引きは、単なる地域紛争を超えた世界的なリスクとなっています。エネルギー価格の高騰は、すでにコロナ禍からの回復過程にある世界経済に新たな負担を強いるでしょう。各国の対応が分かれる中、外交的解決への道筋は見えず、国際社会は重大な岐路に立たされていると言えます。
Reference(s):
Iran warns of 'long and painful strikes' as Hormuz stays shut
cgtn.com



