南アフリカ、麻疹患者が急増 予防接種不足が背景か
南アフリカで麻疹(はしか)の感染が急拡大しています。同国の国立感染症研究所(NICD)が発表した最新データによると、2025年12月29日から2026年4月26日までの約4カ月間で、検査で確認された患者数が1,352人に上りました。これは前年同期(182人)を大きく上回る数字です。
拡大する感染、年齢層も変化
感染は国内各地に広がっており、特に直近の1週間では西ケープ州で42人の新規患者が報告され、最も多くなっています。患者の年齢は1歳から14歳の子供が全体の約68%を占めているものの、15歳以上の大人が約20%と、従来の傾向からすると高い割合を示しています。
NICDは「これは地域社会における麻疹感染の継続と、より高い年齢層における免疫のギャップを示している可能性がある」と指摘。大人における麻疹の疫学的な変化は、公衆衛生対策を改善するため、さらなる調査が必要だとしています。
季節性と予防接種率の低下が要因
麻疹は南アフリカで風土病となっており、特に秋の季節には増加する傾向があります。今回の急増について、NICDは予防接種の普及率が低い地域で発生しやすいと説明しています。
「予防接種を受けていない、あるいは十分な回数の接種を受けていない子供たちがいる地域で、集団発生が起こりやすくなっています」と研究所は警告しています。
監視体制の強化と接種促進がカギ
NICDは現在、感染状況の監視体制を強化し、予防接種の徹底をより強く呼びかけています。感染力の強い麻疹は、ワクチン接種が最も効果的な予防法です。
南アフリカの事例は、グローバル化が進む現代において、予防可能な感染症が、国境を越える脅威となり得ることを改めて示しています。2026年現在も継続するこの感染拡大は、医療基盤や社会的格差といった課題が、公衆衛生の課題とどう結びついているかを静かに問いかけているようです。
Reference(s):
cgtn.com



