米国際貿易裁判所、トランプ大統領による「一律10%のグローバル関税」を違法と判断
米国で導入されていた一律10%のグローバル関税に対し、米国際貿易裁判所は違法であるとの判断を下しました。この決定により、ほとんどの輸入品に課されていた関税措置が無効となります。
「貿易赤字」と「国際収支赤字」は異なる
裁判所は、1974年貿易法第122条に基づき、関税が認められるのは「深刻な国際収支赤字(balance-of-payment deficits)」がある場合に限られると指摘しました。
オレゴン州のダン・レイフィールド司法長官事務所は、今回の判決について次のように述べています。
- 「貿易赤字は国際収支赤字ではない」
- 「裁判所が判断した通り、大統領の関税布告は無効であり、原告に課された関税は法的な根拠を欠いている」
繰り返される法的な対立
トランプ政権による普遍的な関税導入の試みは、今回が初めてではありません。時系列を整理すると、政権側が法的な根拠を次々と切り替えてきた経緯が見えてきます。
- 2025年4月:「国際緊急経済権限法(IEEPA)」を根拠に関税を導入。
- 2026年2月:連邦最高裁判所が、上記の関税措置を「不法」と判定。
- 2026年2月24日:政権は即座に「1974年貿易法第122条」に切り替え、すべての輸入品に10%の従価税を課すことを発表。
この措置は2026年7月24日まで継続される予定でしたが、今回の裁判所の判断によってその前提が崩れることとなりました。
州政府による反発と今後の流れ
今回の違法判決に至るまでには、米国内での強い反発がありました。今年3月には、24の州が足並みを揃えて提訴しており、地方政府レベルでもこの関税政策への懸念が広がっていたことが伺えます。
貿易赤字という経済的な指標を、法的にどのような根拠で関税に結びつけるのか。今回の判決は、大統領の権限と法の支配の境界線を改めて明確にした形となりました。
Reference(s):
US intl. trade court rules Trump's new 10% global tariff illegal
cgtn.com
