パキスタン、イスラエルとの関係正常化を拒否 トランプ大統領の「アブラハム合意」加入呼びかけに反論
米国のドナルド・トランプ大統領が、イランとの外交交渉に関与する国々に対し、イスラエルとの関係を正常化させる「アブラハム合意」への即時加入を求めています。これに対し、パキスタン政府は強い拒否感を示しました。
「基本理念」に反するとして拒否
パキスタンのカワジャ・アシフ国防相は火曜日、イスラエルとの関係正常化を目指すいかなる合意にも加入しない意向を明らかにしました。アシフ氏は、パキスタンの「根本的な理念」に抵触するような取引は受け入れられないと強調しています。
今回の騒動は、トランプ大統領がSNSへの投稿で、サウジアラビア、カタール、エジプト、ヨルダン、トルコ、そしてパキスタンの6カ国に言及したことから始まりました。これらの国々は米イラン交渉の仲介役を担っていますが、トランプ氏は「アブラハム合意に直ちに加入するか、さもなければ仲介への参加を控えるべきだ」と迫った形です。
アブラハム合意の経緯と現状
アブラハム合意とは、2020年に米国が主導して成立させた外交合意です。これにより、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、スーダン、モロッコなどのアラブ諸国がイスラエルとの国交を正常化させました。
米国はその後、サウジアラビアに対しても同様の正常化を働きかけてきました。しかし、2023年10月に始まったイスラエルとガザ地区の衝突を受け、サウジアラビアは交渉を一時停止しています。
外交における「条件付け」の波紋
トランプ氏はさらに、米国とイランが合意に達した場合、イラン自身もアブラハム合意に加入すべきだという考えを示しています。
外交における仲介という役割に、特定の外交方針への同意を条件として結びつける手法は、当事国にとって主権や理念に関わる難しい判断を迫るものです。パキスタンの反応は、単なる外交上の駆け引きではなく、国家としてのアイデンティティに基づいた一線があることを示唆しています。
Reference(s):
cgtn.com



