メキシコ、エボラ出血熱の流行で中央アフリカからの渡航を制限|W杯開幕直前の異例措置
6月11日に開幕するワールドカップを目前に控え、共同開催国の一つであるメキシコで、中央アフリカからの渡航制限が導入されました。世界的なスポーツの祭典を前に、公衆衛生上のリスク管理という難しい課題が浮き彫りになっています。
航空各社が緊急の渡航制限を導入
メキシコの主要航空会社3社(アエロメヒコ、ビバ・アエロブス、ボラリス)は、エボラ出血熱の流行を受け、緊急の渡航制限を発表しました。今回の措置により、以下の国々を過去21日以内に訪問した渡航者のメキシコへの空路での入国が制限されます。
- ウガンダ
- コンゴ民主共和国(DRC)
- 南スーダン
この制限は、低コスト航空会社のビバおよびボラリスにおいては、60日間にわたって適用される見通しです。
ワールドカップへの影響と代表チームの対応
今回の制限が特に注目されているのは、大会のタイミングです。共同開催国であるアメリカ、メキシコ、カナダによるワールドカップは6月11日に開幕し、初戦ではメキシコシティでメキシコ対南アフリカ戦が予定されています。
特に影響を受けるのが、本大会への出場権を獲得しているコンゴ民主共和国代表チームです。彼らはメキシコとアメリカの両国で試合を行う予定でしたが、感染リスクを軽減するため、現在はベルギーでトレーニングを行い、大会期間中の拠点をテキサス州ヒューストンに置く計画を立てています。
感染拡大の現状と「ブンジブギョ株」の脅威
世界保健機関(WHO)によると、コンゴ民主共和国では5月15日以降、犠牲者が急増しています。現地の保健大臣であるサミュエル・ロジャー・カンバ氏の発表では、エボラ出血熱の疑いがあるケースは1,000件を超え、うち225件が検査で確定診断されています。
公衆衛生当局が特に警戒しているのは、今回の流行が「ブンジブギョ株」によるものである点です。この株に対しては、現在承認されたワクチンや特効薬が存在しておらず、封じ込めに困難を極めている状況にあります。
国際的なイベントの盛り上がりと、厳格な防疫措置。この二つのバランスをどう取るべきか、世界が注目しています。
Reference(s):
Mexico bars Central African travelers over Ebola ahead of World Cup
cgtn.com



