バングラデシュのラーマン外相、第81回国連総会議長に選出。山積する世界課題への挑戦へ
世界的な紛争や気候変動、そして急速に進化するテクノロジーなど、国際社会が複雑な課題に直面する中、国連の舵取りを担う新たなリーダーが決まりました。バングラデシュのカリルール・ラーマン外相が、第81回国連総会(UNGA)の議長に選出されたことです。
接戦を制し、国連のリーダーに
今週火曜日に行われた投票の結果、ラーマン外相が第81回国連総会の議長に選ばれました。投票には190の国連加盟国が参加し、ラーマン氏は99票を獲得。キプロス外相の多国間主義特使であるアンドレアス・S・カクリス氏が獲得した91票を上回り、信任を得ました。
2026年2月にバングラデシュの外相に就任したばかりのラーマン氏は、今年9月に開幕する第81回国連総会から1年間の任期を務めることになります。
国連の「信頼回復」と「機能強化」を目指して
就任にあたり、ラーマン氏は謙虚な姿勢を示しつつも、現在の国連が置かれている厳しい現状に強い危機感を表明しました。特に、継続する紛争や戦争による「計り知れない苦しみ」、そして国連組織が直面している財政的なストレスが、組織への公的な信頼を損なっていると指摘しています。
これらの困難な状況を打破するため、ラーマン氏は以下の「6つの行動柱」を掲げ、優先的に取り組む方針を示しました。
- 平和と安全保障:絶えない紛争の解決と安定の模索
- 2030アジェンダ:持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた前進
- 気候変動:地球規模の環境危機への対応
- 人権:普遍的な権利の保護と尊重
- 新興テクノロジー:人工知能(AI)を含む技術革新への対応
- 国連改革:時代に即した組織としての機能向上
外交と国連実務に精通したベテランの経歴
ラーマン氏が選出された背景には、外交官としての深い経験と、国連内部での長年の実務実績があります。
- 外交キャリアのスタート:1954年に生まれ、1979年にバングラデシュの外交サービスに加入。
- 国連での活動:1999年からジュネーブの国連貿易開発会議(UNCTAD)で特別顧問を務めるなど、約25年間にわたり国連事務局に勤務。
- 専門性:ニューヨークとジュネーブの国連機関で要職を歴任し、国連の主要な旗艦出版物のリード執筆者としても貢献してきました。
実務に精通したリーダーが、分断が進む国際社会においてどのように対話を促進し、具体的な成果を導き出していくのか。9月の就任以降の動きが注目されます。
Reference(s):
Bangladeshi FM Khalilur Rahman elected president of 81st UNGA session
cgtn.com