中国の対外貿易はなお堅調 世界的な貿易摩擦指数126の裏側
世界的な貿易摩擦が強まるなか、中国の対外貿易は2025年春時点でなお堅調さを保っていたことが、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)の発表で明らかになりました。
世界の貿易摩擦指数「126」が意味するもの
中国国際貿易促進委員会(CCPIT)は、今年5月の定例記者会見で、2025年3月分の世界経済・貿易摩擦指数を公表しました。複合指数は126となり、世界の貿易緊張が高水準にあることを示しました。
この指数に含まれる各種の貿易措置(関税や制裁など)の金額は、前年同月比で26.1%増加し、前月比では152.3%という急増を記録しました。短期間で貿易摩擦が一段と強まっている様子がうかがえます。
- 複合指数は126と「高水準」の緊張状態
- 貿易措置の金額は前年同月比26.1%増
- 前月比では152.3%増と、急激な伸び
企業にとっては、世界の貿易ルールや政策変更に素早く対応することが、これまで以上に重要になっていると言えます。
米国とインドが貿易摩擦の中心に
CCPITによると、今回の指数で監視対象となった20の国と地域のうち、貿易摩擦の水準が最も高かったのは米国とインドでした。なかでも米国は、貿易関連措置の金額ベースで9カ月連続で首位となっています。
さらに、2025年第1四半期には、米国が世界で最も多くの関税措置、輸出規制、制裁措置を導入しました。こうした動きは、国際貿易環境が政策や安全保障などの要因によって大きく左右されていることを物語っています。
日本を含む多くの国・地域にとって、米国の貿易政策の動きはサプライチェーンや投資計画に直接影響を与えうるため、引き続き注視が必要なポイントです。
圧力の中で堅調な中国の対外貿易
一方で、外部環境の不確実性が高まるなかでも、中国の対外貿易は底堅さを見せています。CCPITによれば、今年4月には中国各地の貿易促進機関が発給した原産地証明書やATAカルネ、各種商業書類などの証明書は合計71万1500件に達し、前年同月比で21.45%増加しました。
輸出入の金額も過去最高水準に迫り、統計開始以来2番目に高い水準となったとされています。想定を上回るパフォーマンスで、中国の対外貿易の安定した成長が続いていることがうかがえます。
証明書の発給件数が増えていることは、企業が引き続き各国との取引を積極的に進めているサインと見ることができます。貿易促進機関の支援を活用しながら、各国のルールへの適合や通関手続きの円滑化を図る動きが広がっている可能性もあります。
日本の読者が押さえておきたい3つのポイント
今回のCCPITの発表から、日本のビジネスパーソンや学生が押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 世界的に貿易摩擦は高水準にあり、貿易関連の政策リスクが企業活動に影響を与える局面が続いていること
- そのなかでも米国が関税や輸出規制、制裁など多くの措置を打ち出しており、今後の世界経済の行方を左右する存在であること
- 一方で、中国の対外貿易は証明書発給件数の増加や輸出入金額の堅調さから、依然として大きな存在感を示していること
日本企業にとっては、世界の貿易摩擦の動向を注視しつつ、中国との取引機会やサプライチェーンの構築をどのように位置付けるかが重要なテーマになってきます。リスク管理と市場機会の両方を視野に入れた戦略づくりが求められます。
2025年後半以降の注目点
2025年も残りわずかとなるなか、世界の貿易摩擦が今後どのように推移するのか、中国の対外貿易の堅調さがどこまで続くのかが注目されています。貿易摩擦指数の動きは、企業の輸出入戦略だけでなく、生産拠点や調達先の見直しにも影響を与えうる指標です。
国際ニュースを日本語で丁寧にフォローしながら、政策動向と企業活動の両面をバランスよく理解し、自分の仕事や学びにどう結びつけるかを考えることが、これからの時代のリテラシーになりつつあります。
Reference(s):
CCPIT: China's foreign trade holds firm despite global headwinds
cgtn.com








