米イラン間で攻撃応酬、危うい停戦状態に。米国は凍結資産の活用を検討か
中東における停戦合意が再び激しい揺さぶりをかけられています。米国とイランの間で軍事的な攻撃の応酬が続いており、外交的な解決への道筋が見えない中で、経済的な圧力も強まっています。
激化する攻撃の応酬と停戦への懸念
現地時間土曜日早朝、イランがバーレーンとクウェートに向けて弾道ミサイルやドローンを発射しました。バーレーン政府によると、これらの攻撃はすべて迎撃されたとのことです。バーレーン側はテヘランに対し、中東の脆弱な停戦状態を脅かす近隣国への攻撃を停止するよう強く求めました。
これに対しイラン側は、米国がケシュム島やシリク近辺にある監視施設を攻撃したことへの対抗措置であると主張しています。イランによれば、これらの施設は国境警備や国際海域の航行安全を確保するためのものであり、米国の攻撃こそが停戦違反であるとしています。
さらに、米中央軍はホルムズ海峡上空で2機のイラン製攻撃ドローンを撃墜したと発表しました。イラン革命防衛隊は、クウェートにある米軍駐留のアリ・アルサレム空軍基地や、バーレーンに展開する米海軍第5艦隊を標的にしたと伝えています。幸いにも、米軍側に人的被害の報告はありません。
市民への影響と世界経済への波及
今回の緊張激化は、軍事施設だけでなく市民生活にも影を落としています。今週初めにはイランのドローンがクウェートの主要空港の旅客ターミナルに大きな被害を与え、1人が死亡し、数十人が負傷するという痛ましい事態となりました。
また、戦略的に重要な海上輸送路であるホルムズ海峡を巡る米軍の封鎖措置などは、エネルギー価格の急騰を招いています。これは世界経済に深刻な影響を与えるだけでなく、次回の中間選挙を控えるドナルド・トランプ大統領率いる共和党にとっても、政治的な課題となっています。
「凍結資産」の活用という新たな圧力
軍事的な対立が続く中、米国は経済的な圧力をさらに強める構えです。報道によると、米財務省は凍結しているイランの資産を、戦争で被害を受けた湾岸諸国の復興費用に充てることを検討しています。
現状を打開するための動きもあります。パキスタンのモシン・ナクヴィ内務大臣が、仲介役として土曜日にイランを訪問しました。トランプ政権は戦争終結に向けた合意を急いでいますが、レバノンでの戦闘が交渉の妨げとなっており、事態の収束は容易ではありません。
一方で、エネルギー市場への影響を抑える動きとして、OPECプラスが4回連続で原油増産目標に合意する見通しであることも伝えられています。軍事・経済・外交の三面で複雑に絡み合うこの対立が、今後どのような方向に向かうのか、世界が注視しています。
Reference(s):
cgtn.com