米カリフォルニアで異例の竜巻警報、洪水・高波・大雪が同時進行
米カリフォルニア州で現地時間12月26日(金)、竜巻警報が一時発令されるなど、大気の不安定さが際立つ強い嵐が続いています。当局によると、先週末からの一連の暴風雨で少なくとも4人が死亡し、洪水や高波、大雪、停電などの影響が広がっています。
何が起きた? 竜巻警報は「発令→解除」
米国の気象当局は26日、カリフォルニア州の一部に竜巻警報を発令しました。その後、警報は解除されています。西海岸で竜巻警報が出るのは珍しく、今回の嵐がもたらす大気の不安定さを印象づける出来事になりました。
背景にある「大気の川(アトモスフェリック・リバー)」
今回の暴風雨は「大気の川(atmospheric river)」に伴うものとされています。これは、上空を流れる帯状の大量の水蒸気が陸地にぶつかり、広範囲で強い雨や雪を降らせる現象です。短時間で雨量が増えやすく、河川増水や土砂災害のリスクを押し上げます。
ベイエリア〜中部海岸:洪水監視と高波警報が同時に
米国立気象局(NWS)サンフランシスコ予報オフィスは、ベイエリアと中部海岸の一部で洪水の注意情報(Flood Watch)を26日午後10時まで延長し、小川や支流の急激な増水、局地的な浸水に警戒を呼びかけました。
また、高波注意報(High Surf Advisory)も同日午後10時まで出され、砕ける波が最大で約7.6メートルに達する可能性が示されています。海沿いでは波が高い日に限って、いつも安全に見える場所が急に危険地帯になることがあります。
南カリフォルニア:ロサンゼルスで「1971年以来」の雨
南カリフォルニアでは雨の強さが際立ちました。NWSによると、ロサンゼルス中心部では12月24日から25日正午までに6.6センチの雨を観測し、クリスマスイブとクリスマス当日としては1971年以来の多雨になったといいます。
シエラネバダ:24時間で約60センチの大雪
山岳部でも影響は深刻です。シエラネバダでは大雪となり、カリフォルニア大学バークレー校のCentral Sierra Snow Labは、24時間で約60センチの降雪を報告しました。道路状況の悪化に加え、雪崩や停電リスクにも注意が必要な局面です。
強風被害:リック天文台の歴史的ドームにも損傷
強風は文化・研究施設にも被害を及ぼしました。サンノゼ近郊の歴史あるリック天文台では、突風により137年の歴史を持つ望遠鏡ドームの一部が構造から引き剥がされる被害が報告されています。
停電対応:PG&Eが人員を追加投入
ライフライン面では、停電が大きな課題になっています。電力大手Pacific Gas and Electric(PG&E)は、嵐の連続発生に備え、5,500人超の現場要員と請負業者を対応にあたらせる方針を示しました。風と倒木、浸水が重なると復旧作業の難易度は一段上がります。
専門家が最も警戒するのは「鉄砲水・土砂流・地滑り」
気象の専門家は、最も深刻なリスクとして、鉄砲水(フラッシュフラッド)や土砂流、地滑りを挙げています。特に急斜面が多い南カリフォルニアでは、雨が弱まった後に地盤が崩れるケースもあり、状況の見極めが難しくなります。
カリフォルニア以外にも波及:内陸の高地で冬の嵐
NWSの各オフィスによれば、冬の嵐の警報や移動の困難は、シエラ周辺から内陸西部の高地にも広がっています。年末の移動が増える時期だけに、道路封鎖や迂回の情報が生活に直結しそうです。
現地では、洪水・高波・大雪という「別々の危険」が同時進行している点が特徴です。ひとつの警報だけを見て安心せず、地域ごとのリスクが重なっていないか、最新の発表を確認することが求められています。
Reference(s):
cgtn.com








