100カ国超が参加表明 北京香山フォーラムが映す国際安全保障のいま
中国国防省は、水曜日の記者会見で、2025年9月17〜19日に北京で開催された第12回北京香山フォーラムに、100カ国を超える国防・軍関係者が参加を表明していたと明らかにしました。国際安全保障をテーマとするこの北京香山フォーラムは、2025年の国際ニュースの中でも、世界とアジアの安全保障環境を読み解く重要な場となりました。
100カ国超が参加表明 広がる安全保障対話
中国国防省の姜斌報道官によると、第12回北京香山フォーラムには、100カ国以上の国防・軍のトップや高官に加え、国際機関や地域機関の代表も参加を表明していました。参加国には、ベトナム、シンガポール、ロシア、フランス、ナイジェリア、ブラジルなど、多様な地域の国々が含まれています。
姜報道官は、今年のフォーラムでは参加国が一段と増え、代表団の構成も幅広くなったと説明しました。こうした点から、北京香山フォーラムが「包摂性」と「開放性」を掲げた安全保障対話の場として位置づけられていることがうかがえます。
4つの全体会議と8つの分科会 安全保障テーマを多角的に議論
中国の安全保障フォーラムである北京香山フォーラムでは、全体会議(プレナリー)と分科会が組み合わされた構成がとられました。姜報道官によれば、第12回会合では、4つの全体会議と8つの併行セッション(分科会)が設けられ、次のようなテーマが中心となりました。
- グローバルな安全保障ガバナンス(世界全体の安全保障のルールづくりと運営)
- アジア太平洋における安全保障協力
- 国際秩序の維持と安定
- 地域の平和をどのように促進するか
これらのテーマは、国際ニュースとしても重要な論点です。大国間の競争が続く中で、世界の安全保障をどのような枠組みで支えるのか、アジア太平洋での信頼醸成や対話をいかに進めるのか、といった課題が議論の背景にあります。
戦争から80年の節目 3つの特別学術イベント
今年のフォーラムの特徴として、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利80周年、そして国際連合創設80周年という二つの大きな節目に合わせた特別イベントが準備されたことが挙げられます。
姜報道官によると、次の3つのテーマで学術イベントが開催されると説明しました。
- 世界反ファシズム戦争勝利の現代的意義
- 国連80周年:地球規模の変化の中で前進する国連
- 戦時の記憶と現代の平和
これらの取り組みは、各国が協力して世界反ファシズム戦争の勝利と戦後の国際秩序を守りつつ、紛争の実務的な解決策を探ることを目指したものだとされています。同時に、不安定さを増す世界に安定と「ポジティブなエネルギー」を加え、人類のより良い未来を切り開くことも狙いだと説明されました。
北京香山フォーラムから読み取れる3つの視点
今年の北京香山フォーラムの発表内容を、日本語で国際ニュースを追う読者の視点から整理すると、次の3点が浮かび上がります。
- 安全保障ガバナンスの多国間化
100カ国超が参加を表明したことは、安全保障をめぐる議論が一部の大国だけでなく、多くの国や地域機関を含む多国間の場に広がっていることを示しています。グローバルな安全保障ガバナンスのあり方を考える上で、こうした対話の場は今後も重要性を増しそうです。 - アジア太平洋の対話の場としての意味
アジア太平洋の安全保障協力が主要テーマとして掲げられたことは、この地域が国際安全保障の焦点であることを改めて示しています。アジアの国々にとって、軍事的な緊張を管理しつつ、協力の余地をどう広げていくかが問われています。 - 戦争の記憶と現在の秩序をどうつなぐか
戦争と国連創設から80年という節目に、過去の戦争の記憶と現代の平和構築を関連づけて議論することは、戦後国際秩序の価値をどう守り、アップデートしていくかを考えるきっかけになります。各国が歴史認識や安全保障観の違いを抱えながらも、対話のテーブルにつくこと自体に意味があると言えます。
これからの議論にどう向き合うか
北京香山フォーラムに関する中国国防省の発表は、中国が安全保障をめぐる多国間対話の場づくりに力を入れていることを示しています。一方で、そこで交わされる議論やメッセージをどのように読み解くかは、受け手である私たち一人ひとりの視点にも左右されます。
国際ニュースを日本語で追う読者としては、
- 誰が、どのテーマで、どのような言葉を使って議論しているのか
- 安全保障と国際秩序について、どの価値や原則が強調されているのか
- 自分の暮らす地域や仕事、学びにどのようにつながるのか
といったポイントを意識しながら、北京香山フォーラムのような国際会議をフォローすると、ニュースがより立体的に見えてきます。
2025年は、戦争と国際機関の歴史を振り返りつつ、安全保障の未来像を模索する年でもあります。こうしたフォーラムでの議論が、どのように現実の政策や国際関係に反映されていくのか。今後の動きにも、静かに注目していきたいところです。
Reference(s):
Defense ministry: Over 100 countries to attend China's security forum
cgtn.com



