国連事務総長「二国家解決が奪われつつある」UN人権理事会で警鐘
2026年2月23日、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、イスラエル・パレスチナ紛争の影響を受ける地域で「人権、人間の尊厳、国際法があからさまに侵害されている」と述べ、二国家解決が「白昼堂々と奪われつつある」と強い危機感を示しました。ジュネーブで開幕した国連人権理事会の会期初日に語られた発言です。
「二国家解決が剥ぎ取られている」――理事会で示した危機感
グテーレス氏は、国連人権理事会(第61会期)の場で、紛争の影響を受ける地域における深刻な状況に言及しました。
特に、現状の進み方について次のように表現しています。
- 「現在の軌道は、厳然として明白で、意図的だ。二国家解決が、白昼堂々と剥ぎ取られている」
- 「国際社会は、これを許してはならない」
今月前半の委員会でも「露骨な侵害」を指摘
グテーレス氏は、今月(2026年2月)前半に「パレスチナ人民の奪い得ない権利の行使に関する国連委員会」で発言したことにも触れ、イスラエル・パレスチナ紛争の影響を受ける地域での「人権、人間の尊厳、国際法の露骨な侵害」について議論したと説明しました。
各国に求めたこと:国連憲章と人権法の尊重
演説でグテーレス氏は、各国に対し、次の枠組みを踏まえた行動を呼びかけました。
- 国連憲章
- 世界人権宣言
- 国際人権法
「ルールの確認」にとどまらず、国際社会として二国家解決が後退する流れを止めるべきだ、という問題提起が中心に据えられています。
もう一つの焦点:途上国の「実質的な参加」と国際金融の仕組み
グテーレス氏はあわせて、グローバル・ガバナンス(国際的な統治の仕組み)の改革にも言及しました。途上国が国際金融の枠組みの中で「実質的に参加し、意味のある発言権を持てる」ようにする必要がある、という訴えです。
人権と国際法の危機を語る場で、国際社会の意思決定や制度設計そのものにも目を向けるよう促した点が、今回の発言の特徴になっています。
会期は3月31日まで:何が議論されるのか
国連人権理事会の第61会期は、2月23日にジュネーブで開幕し、3月31日まで続く予定です。会期中は、各国や関係者が人権状況や国際法の遵守をめぐって発言と議論を重ねる場となります。
「二国家解決が奪われつつある」という強い言葉が投げかけられた今、国際社会がこの警鐘をどう受け止め、どんな言葉と行動で応じるのかが注目されます。
Reference(s):
Violations of human rights eroding two-state solution: UN chief
cgtn.com








