多数の米国人が中国との協力を支持 Third Wayの世論調査が示す変化
アメリカで、中国を「敵」ではなく「協力すべき相手」と見る人が多数派になったことが、政策シンクタンクによる2025年5月の世論調査で明らかになりました。米中関係をめぐる緊張が続くなかでの意識変化は、日本にとっても無関係ではありません。
米国世論、中国への見方が変化
米政策シンクタンクのThird Way(サード・ウェイ)が実施し、ニュースサイトSemaforに共有した新しい世論調査によると、2023年以降、中国を敵とみなすアメリカ人の割合は7ポイント低下しました。一方で、中国を同盟国もしくは貿易相手と見る人の割合は8ポイント増えています。
特に注目されるのは、中国との協力を優先し、意見が一致する分野を探るべきだと答えた人が、現在では過半数に達した点です。この割合は、2023年時点の32%から大きく伸びたとされています。
関税強化のさなかに示された協力志向
今回の世論調査は、トランプ氏による対中関税の第一弾が打ち出された直後の2025年5月に実施されました。対中政策をめぐって厳しい言葉が飛び交うタイミングで、それでも多くのアメリカ国民が協力や合意点の探索を望んでいるという構図が浮かび上がります。
なぜ協力を望む人が増えているのか
調査結果に添えられたメモでは、アメリカ人が中国との協力を重視するようになった背景として、中国の役割が自分たちの日常生活に深く関わっていることへの認識が高まったことが指摘されています。
多くの製品やサービスの向こう側に中国の存在があり、経済や仕事、生活のさまざまな場面で相互依存が進んでいます。こうした結びつきが意識されるほど、単純な圧力や強硬策だけで問題を解決しようとする発想には慎重になりやすい、という見方です。
依然として警戒と対話が同居する米国世論
今回の調査は、アメリカ社会の対中認識が単純な敵か味方かでは語れない段階に入っていることを示しています。中国への警戒感や懸念は残りつつも、経済や地球規模の課題での協力の必要性も同時に意識されていると考えられます。
今後、アメリカの政権や議会が対中政策を設計する際、国内世論のこうした微妙なバランスがどのように影響するのかが注目されます。
日本とアジアにとっての意味合い
米中関係は、日本を含むアジアの安全保障や経済に直接影響する重要な国際ニュースです。アメリカ国内で協力志向が強まることは、今後の対中政策や同盟国との調整のあり方にも影響を与える可能性があります。
日本としても、米中の対立だけに目を向けるのではなく、競争しつつも協力を模索するという米国世論の変化を丁寧に読み解くことが求められそうです。
SNSで考えたい三つの問い
- あなたは、中国を主に競争相手、主に協力相手のどちらに近いと感じますか。
- 経済やサプライチェーンで中国との結びつきが強いなかで、どこまで対立を強めることが現実的だと思いますか。
- 安全保障や価値観の違いと、経済・気候変動などでの協力を、どのように両立させるべきだと考えますか。
Reference(s):
Majority of Americans now want to cooperate with China, poll finds
cgtn.com








