世界最高級のお茶はどう育つ? 雲南・Jingmai Mountainの森とブランの知恵 video poster
世界のお茶の多くは段々畑で育ちますが、中国南西部・雲南省の Jingmai Mountain では、森の中で自然に育つ茶の木から、世界でも指折りの高級茶が生まれています。
ここでは、古い森とともに暮らしてきたブランの人びとが、農薬や化学肥料に頼らずに茶の木を守り育ててきました。どのようにして、自然と調和しながらお茶をつくっているのでしょうか。
段々畑ではなく、森の中で育つお茶
世界の茶産地の多くでは、山肌を切り開いた段々畑に、まっすぐに並んだ茶の木が広がっています。一方、Jingmai Mountain の茶の木は、古くから残る森の中に、柵も境界線もないまま点在しています。
茶畑らしい整列した列はなく、さまざまな樹木や草花と混じり合うようにして茶の木が伸びています。この「森の中のお茶畑」のあり方こそが、他の産地とは違う個性を生み出しています。
ブランの人びとが守る森のルール
Jingmai Mountain に暮らすブランの人びとは、長い世代にわたって森を守り続けてきました。彼らは、森のあらゆるものには魂が宿ると信じており、その考え方が日々のお茶づくりにも反映されています。
- 森全体を一つのいのちある存在として捉える
- 農薬を使わず、虫や病気ともバランスをとりながら向き合う
- 化学肥料を避け、森の力そのものを茶の木の支えとする
こうした姿勢が、景観としての美しさだけでなく、茶の木にとっても安定した環境をつくり出しています。
自然のままの森が、お茶の木を支える
では、森の中で育つ茶の木は、なぜ元気に育つのでしょうか。そのヒントは、森の生態系そのものにあります。
- 周りの大きな木々が強すぎる日差しや風を和らげ、茶の木を守る
- 落ち葉や枯れ枝が地面をおおい、時間をかけて土の栄養になる
- 化学薬品がないため、土の中の小さな生き物たちが多様なまま保たれる
人の手でコントロールしすぎないからこそ、森のリズムに合わせて茶の木が成長し、その土地ならではの香りや味わいをもつお茶が生まれていきます。
「贅沢なお茶」の背景にある価値観
こうして育てられた Jingmai Mountain のお茶は、世界でも最も贅沢な茶のひとつとして知られています。その価値は、味や香りだけでなく、森と人びとがともに生きる物語にも支えられています。
量産のしやすさや効率だけを追い求めるのではなく、自然のリズムを尊重し、次の世代に森を残すことを前提にお茶を育てる。ブランの人びとの実践は、環境への意識が高まる今の時代に、「本当の豊かさとは何か」を静かに問いかけているように見えます。
日常の一杯のお茶の向こう側に、どのような風景と暮らしがあるのか。Jingmai Mountain の森のお茶は、その想像力を少しだけ広げてくれる存在なのかもしれません。
Reference(s):
How Jingmai produces some of the world's most luxurious teas
cgtn.com








