中国、英国に制裁解除を要求 ロシア関連で中国企業11社が対象
英国がロシア関連で中国企業など11の個人・団体を新たに制裁対象に指定し、中国側が強く反発しています。在英中国大使館は、国際法上の根拠を欠く一方的な制裁だとして、英国に対し即時の解除を求めました。
英国、ロシア関連で中国の個人・団体を新たに制裁指定
英国政府は現地時間の水曜日、中国の企業や関係者を含む11の個人・団体を新たな制裁対象に加えると発表しました。英国側は、これらの対象がロシアのエネルギー企業を支援し、ロシアの軍需産業にとって重要な物資を供給したと主張しています。
制裁指定を受けた企業や個人にとっては、国際的な取引や事業活動に影響が及ぶ可能性があり、英国と関係を持つ金融機関や取引先にも慎重な対応が求められる局面となっています。
在英中国大使館「正当な権益を侵害」
これに対し、在英中国大使館は声明を発表し、英国による一連の制裁は国際法上の根拠を欠く一方的な措置であり、中国企業の合法的な権益を侵害するものだと強く反発しました。
大使館は、英国側に対して厳正な申し入れを行い、制裁の即時撤回を求めたとしています。また、中国はこうした行為に断固として反対し、自国の利益を損なう動きには必要な対応を取る姿勢を示しました。
ウクライナ危機への立場と輸出管理を改めて強調
声明ではあわせて、中国はウクライナ危機に対して一貫して客観的かつ公平な立場を維持し、和平交渉を促進するために尽力してきたと強調しました。中国側は、自らの役割を「対話と停戦を後押しする存在」と位置づけています。
さらに、大使館は、中国が二重用途品と呼ばれる、民生用と軍事用の両方に使われ得る物資や技術について、関連法令に基づき厳格な輸出管理を行っていると説明しました。
そのうえで、大使館は、中国とロシアの企業間で行われる通常の商業的な交流や協力は妨げられるべきではないとの立場を表明し、これを根拠にした中傷やイメージの損なわれる行為に強く反対するとしています。
制裁が中国・英国関係にもたらす波紋
今回の制裁とそれに対する中国側の強い反発は、ロシア関連制裁をめぐる国際的な枠組みが、二国間関係にも影響を与えている現状を改めて浮き彫りにしました。
中国と英国の関係では、経済や気候変動などでの協力の一方、制裁や安全保障をめぐる議論が続いています。今回のやり取りは、次のような点で注目されています。
- 中国企業・金融機関が、ロシア関連取引に関するリスク管理を一段と強める可能性
- 英国を含む各国が、中国との経済関係と制裁政策のバランスをどう取るかという課題
- 他国企業・個人を対象とする制裁の在り方をめぐる国際的な議論の行方
今後の焦点:制裁解除と対話の行方
現時点で、英国側が制裁を見直すかどうかは明らかになっていませんが、中国側は強い姿勢で解除を求めており、両国の外交チャンネルを通じた対話の行方が注目されています。
今後、次のような点が焦点となりそうです。
- 英国が制裁対象や内容を再検討するかどうか
- 中国が対抗措置など追加の対応を打ち出すかどうか
- ロシア関連の取引に関わる各国企業が、コンプライアンス(法令順守)やリスク管理をどう見直すか
ウクライナ危機を背景とした制裁をめぐる緊張は、2025年12月現在も国際政治と世界経済の重要なテーマであり続けています。今回の中国と英国の動きは、安全保障と経済活動の線引きをどこに置くのかという問いを、改めて私たちに投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








