中国がレアアース輸出管理を最適化 正当な貿易の円滑化を強調 video poster
中国商務省は今週木曜日(現地時間)の記者会見で、レアアース(希土類)の最新の輸出管理措置について、正当な民生用途の貿易を妨げないよう制度運用を「継続的に最適化」していく方針を示しました。国際ニュースとして注目される中国のレアアース輸出管理と米中関係の動きを整理します。
レアアース輸出管理の「最適化」とは
商務省の何湧乾(He Yongqian)報道官は、今回のレアアース輸出管理は、中国の輸出管理制度を法律と規則に基づいて改善する「正常な取り組み」だと説明しました。特定の国や地域を狙い撃ちにしたものではないと強調しています。
その上で、中国は輸出ライセンスの手続きについて、審査時間の短縮や申請プロセスの見直しなどを通じて、継続的に最適化すると表明しました。何報道官は「民生用途で、規則に適合した輸出申請はすべて承認される」と述べ、正当な貿易活動を尊重する姿勢を示しました。
輸出管理の目的については、大量破壊兵器などへの違法な転用を防ぎ、中国の国家安全と「グローバルな共通安全」を守るためだと説明しています。
関係国・地域への事前通知と対話
中国商務省によると、今回のレアアース輸出管理措置を公表する前に、すでに関係する国や地域には通知を行っていたといいます。現在も、どのように貿易上の利便性を高めていくかについて、関係各国や関係者との間で意思疎通を続けていると説明しました。
2025年12月現在、レアアースは電気自動車、風力発電、スマートフォンなど幅広いハイテク製品に不可欠な資源です。中国の輸出管理の運用方針は、世界のサプライチェーンや企業の調達戦略に直結するため、各国が注目しています。
米国の対中制限措置に「強い不満」
一方で何報道官は、米国が最近打ち出した対中制限措置の動きに対し、中国として「強い不満」と「断固たる反対」を表明しました。特に次のような点を挙げています。
- 米国が輸出規制対象を拡大するため、「エンティティ・リスト」(輸出規制対象リスト)を新たに拡張したこと
- 米通商法301条調査を受け、中国の船舶に追加の港湾料金を課す措置を導入したこと
- 中国の造船業をはじめとする産業を対象とした一連の制限措置
何報道官は、これらの措置を「典型的な一方主義と保護主義のやり方」だと指摘しました。中国側の産業に不利益をもたらすだけでなく、米国自身にとっても、国内インフレの押し上げ、港湾の競争力低下、雇用への悪影響などを引き起こすと懸念を示しています。
さらに、こうした措置は世界のサプライチェーンの安定を損ない、国際海運業界に混乱をもたらしていると批判。中国側が取っている対抗措置については、「やむを得ない防御的な行動」であり、世界の海運・造船市場での公平な競争環境を守るためだと説明しました。
マドリードでの対話後に相次いだ米国の措置
何報道官は、マドリードで行われた中国と米国の経済・貿易対話についても言及しました。この対話の後、米国は中国側の繰り返しの自制要請にもかかわらず、わずか20日余りの間に対中圧力につながる措置を20件打ち出したと説明しています。
こうした動きは、中国の関連分野の利益を深刻に傷つけただけでなく、経済・貿易対話の雰囲気も損なったと指摘しました。中国はこれらの米国の動きに「強い不満」を示し、引き続き「断固反対する」との立場を明確にしています。
それでも対話の余地は強調 米中関係の行方
ただし中国側は、米国が経済・貿易対話で積み上げてきた成果を大切にし、「誤ったやり方」を直ちに改めることを期待するとしています。その上で、相互尊重を前提とした「対等な対話」を通じて、双方の懸念を適切に処理する用意があると表明しました。
レアアース輸出管理をめぐる中国の方針と、米国の対中制限措置は、いずれもハイテク産業やエネルギー転換、海運・造船といった分野に影響する国際ニュースです。日本企業や投資家にとっても、
- 中国がどこまで正当な民生貿易の円滑化を図るのか
- 安全保障上の懸念とのバランスをどう取るのか
- 米中間の追加措置や対抗措置がどの程度続くのか
といった点が、今後の重要な注目ポイントになっていきます。
2025年12月現在、レアアースや造船、海運をめぐる米中の動きは、世界経済やサプライチェーンの安定性を左右する要因の一つとなっています。ニュースを追いながら、自分の仕事や生活、投資にどのような形で波及する可能性があるのか、視野を広げて考えていくことが求められています。
Reference(s):
China to optimize rare earths controls, facilitate legitimate trade
cgtn.com








