UN Tourismが中国4地域を「Best Tourism Villages 2025」に選出 農村観光に世界の視線
2025年10月17日、中国東部の浙江省湖州市安吉県で開かれた農村観光の国際イベントで、UN Tourism(世界観光機関=UNWTO)が「Best Tourism Villages 2025」を発表し、中国の4つの地域が選ばれました。農村観光と地方の魅力づくりが世界的な注目を集める中、このニュースは、今後の観光トレンドを考えるうえで重要な一歩となりそうです。
浙江省安吉県に世界の専門家が集結
今回の発表の舞台となったのは、中国東部・浙江省の湖州市安吉県です。世界各地から観光や農村開発の専門家が集まり、「世界レベルの農村観光の祭典」ともいえる場で、持続可能な観光や地域づくりについて議論が交わされました。
安吉県での会合では、農村地域の経済を支えつつ、環境や文化を守る観光のあり方が共有されました。そのハイライトのひとつが、UN Tourismによる「Best Tourism Villages 2025」の発表でした。
「Best Tourism Villages 2025」とは何か
「Best Tourism Villages」は、農村の暮らしや文化、自然環境を生かした観光に取り組む地域を称えるために設けられた称号です。今回発表された「Best Tourism Villages 2025」では、中国から4つの地域が名を連ねました。
一般的に、こうした農村観光の取り組みでは次のような点が重視されています。
- 自然環境や景観を守りながら観光客を受け入れていること
- 地域ならではの文化や伝統的な暮らしを尊重し、体験として提供していること
- 住民が主体となって観光の企画・運営に関わっていること
- 農業や林業など既存の産業と観光を組み合わせ、地域経済を多角化していること
- 観光による負荷を抑えつつ、長期的な地域の発展を見据えていること
中国の4地域が選ばれた意味
中国の4つの村や地域が「Best Tourism Villages 2025」に選ばれたことは、同国の農村観光が国際的に存在感を高めていることを示しています。都市部とは異なる魅力を持つ農村エリアが評価されたことで、観光を通じた「地方の再発見」が一段と進みそうです。
農村観光は、地域の人々の収入源を増やすだけでなく、伝統文化の継承や環境保全にもつながります。今回の選出は、中国の農村が、こうしたバランスを取りながら観光に取り組んでいることへの評価とも言えます。
日本やアジアへの示唆
農山漁村を多く抱える日本やアジア各国・地域にとっても、このニュースは他人事ではありません。人口減少や高齢化に悩む地方にとって、農村観光は暮らしを守り、次世代につなぐためのひとつの選択肢になり得るからです。
日本の読者が押さえておきたい3つのポイント
- 地域の「当たり前の風景」を価値として捉え直し、ストーリーとして発信すること
- 観光客向けの施設整備だけでなく、住民の暮らしや環境への配慮を軸にすること
- オンライン予約やSNSなどデジタルツールを活用し、国内外の潜在的なファンに届けること
2025年の終わりに見える観光の潮流
2025年も終盤にさしかかる中、観光をめぐる世界の関心は「どれだけ多くの人を集めるか」から、「地域の暮らしをどう守り、育てるか」へと確実にシフトしつつあります。
中国の4地域を含む「Best Tourism Villages 2025」の発表は、その象徴的な出来事と言えます。今後、これらの村がどのように海外からの関心を地域の持続的な発展につなげていくのか、引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
UN Tourism names four Chinese locations as 2025 Best Tourism Villages
cgtn.com








