中国商務省がオランダ経済相発言に強い不満 ネクスペリアと半導体供給を巡る緊張
中国商務省が、オランダの経済相による半導体メーカー「ネクスペリア」を巡る発言に対し「極めて失望しており、強い不満を表明する」として、国際的な半導体サプライチェーンへの悪影響を強く警告しています。本稿では、中国側の主張を軸に、この国際ニュースのポイントを整理します。
ネクスペリア発言を巡り中国が強い不満
中国商務省によると、オランダのフィンセント・カレマンス経済相が、最近のメディアインタビューでネクスペリア問題について発言したことを受け、同省は金曜日、公式に強い不満と失望を表明しました。
商務省の報道官は、経済相の発言について「是非を取り違え、事実を歪曲し、一方的に進もうとするものだ」と批判しています。中国側は、ネクスペリアを巡る対応こそが、世界の半導体サプライチェーンに混乱を持ち込んだ原因だと主張しています。
オランダ政府の措置が「混乱の出発点」と主張
報道官によれば、オランダ政府が今年9月30日に行政命令を出し、さらに10月8日にオランダの企業裁判所が「誤った判決」を下すまでは、世界の半導体サプライチェーンは安定していたといいます。
中国側は、オランダが不適切な介入を行い、その一環として、ある完全子会社が保有する株式の99%を信託管理下に置いたことが「広範な混乱を引き起こし、世界のサプライチェーンの動揺の源になった」と指摘しています。
さらに、オランダ側は、国内で一度も使われたことのない冷戦期の法律「Goods Availability Act(物資確保法)」を、内部協議ののち拙速に発動し、行政命令と迅速な裁判決定を押し通したと中国側は説明しています。報道官は、こうした対応を「軽率かつ不条理」と評し、オランダのビジネス環境と政府の信頼性を深刻に損なったと非難しました。
半導体サプライチェーンへの影響とは
中国商務省は、半導体を巡る国際ニュースとして注目される今回の問題について、「オランダ側の行動が、世界の半導体サプライチェーンを脆弱な状態に追い込んだ」と強調しています。
中国側は、自らは責任ある対応として、適法な民生用途の輸出については免除措置を認め、サプライチェーンの安定化に努めてきたと説明しています。その結果、短期的な圧力は和らぎつつあるものの、オランダの措置によって、サプライチェーン全体の脆弱性は依然として残っているとの見方を示しました。
具体的には、ネクスペリア・ネザーランズが中国国内の工場向けのウエハー供給を拒否し、中国のファウンドリー(半導体受託生産企業)に対しても法的通知を送り、供給を妨げようとしていると指摘しています。この影響で、多くの自動車メーカーが半導体供給の継続的なリスクに直面していると中国側は述べています。
北京で協議へ 解決に向け中国が求めるもの
こうした中で、中国は、オランダ経済省からの要請を受け入れ、ネクスペリア問題を協議するためにオランダの担当者を北京に招き、協議を行うことで合意したとしています。今後、北京での協議がどのような展開となるかが、半導体産業関係者の関心を集めています。
中国商務省の報道官は、オランダ側に対し「真に中国と協力する意思を示し、建設的かつ解決志向の提案を持参するべきだ」と呼びかけました。その一方で、これまでの主張を繰り返すだけであったり、新たな問題を持ち込んだりすることは避けるよう求めています。
今回のネクスペリア問題は、半導体という戦略物資を巡る各国の政策判断が、どれほどサプライチェーン全体に波及し得るかを改めて示すケースとなっています。協議の行方次第では、企業の調達戦略や各国の産業政策にも影響が及ぶ可能性があり、今後も慎重なウォッチが必要だと言えます。
Reference(s):
China strongly dissatisfied with Dutch minister's remarks on Nexperia
cgtn.com








