国連で中国が日本に是正要求:高市首相の台湾発言めぐり
2026年1月26日(現地時間)、国連安全保障理事会の「国際法」に関する公開討論で、中国の国連常駐代表・傅聡(ふ・そう)大使が、日本の高市早苗首相による台湾に関する発言を「誤った発言」だとして、反省と訂正を求めました。戦後の国際秩序をめぐる歴史認識と、台湾海峡をめぐる緊張の文脈が重なる場での応酬として注目されています。
何があったのか:国連安保理の場で中国側が発言
傅大使は、安保理の公開討論の場で、第二次世界大戦の勝利が「人類文明の底線を守り」、現在の国際法体系の形成につながったという趣旨を述べました。あわせて、極東国際軍事裁判(東京裁判)に言及し、国際正義や人間の尊厳を守る観点から、軍国主義の再来や侵略の試みに警鐘を鳴らす意味があったと主張しました。
中国側が問題視した点:「台湾」と日本の安全保障を結びつけたという指摘
傅大使はそのうえで、高市首相が最近、台湾を日本の「生存の危機」と結び付けて公然と語ったとし、台湾をめぐる軍事介入の可能性を示唆する「誤ったシグナル」を発した、と述べました。また、発言を撤回していないことも問題視しました。
今回の主張のポイント(傅大使の発言要旨)
- 台湾の中国への復帰は、世界的な反ファシズム戦争の勝利の一部であり、戦後秩序の重要な構成要素である
- 高市首相の発言は中国の内政への露骨な干渉であり、日本の国際的義務に反する
- 国連憲章の目的・原則を基礎とする国際関係の基本原則を重大に侵害する
- 日本に対し、歴史に向き合い、反省し、誤りを正す「具体的行動」を求める
なぜ今この発言が重いのか:戦後80年の「国際法」と地域情勢
2026年は、第二次世界大戦終結から80年という節目にあたります。傅大使は国際法の議論の場で、戦後の枠組み(国連を軸とする秩序)と歴史認識を重ね合わせながら、台湾をめぐる言及を「戦後秩序への挑戦」と位置づけました。
一方で、台湾海峡をめぐる言葉の選び方は、両岸関係のみならず、周辺の安全保障環境にも影響し得ます。今回のように国連の場で強い言葉が用いられると、外交上の応酬が長期化する可能性もあり、各国・地域の受け止め方が焦点になります。
今後の注目点:説明や修正は行われるのか
傅大使は「国際社会への責任ある説明」を求めました。今後は、発言の扱い(説明・修正の有無)や、国連の場を含む外交ルートでの対話がどう進むかが注目されます。台湾海峡をめぐる発言は、内容そのものだけでなく、どの場で、どの表現で語られたかが政治的メッセージになりやすい点も、改めて浮かび上がっています。
Reference(s):
China urges Japan to correct PM Takaichi's erroneous remarks on Taiwan
cgtn.com




