外国人観光客の消費を後押し、中国の「即時税還付」店舗が8,000店突破
インバウンド消費の追い風、「即時税還付」制度が浸透
中国政府が外国人観光客の消費活性化を目的に導入した「即時税還付」制度が、順調に広がっています。国家税務総局が4月26日に発表したところによると、この制度を利用できる店舗数が8,000店を突破し、制度が始まった前年同期の2倍以上に増加しました。これは2026年4月現在の最新の状況です。
制度の仕組みと利用の急増
「即時税還付」は、特定の地域を訪れた外国人旅行者が、対象となる店舗で商品を購入した際、その場で消費税に相当する額の還付を受けられる仕組みです。利用には、事前に契約を結び、クレジットカードのプリオーソリゼーション(事前承認)手続きが必要ですが、手続き完了後は現地通貨である人民元でキャッシュ還付が可能です。
この制度の利用は急速に拡大しています。国全体で処理された還付申請件数は前年同期比で約13倍に急増。税還付対象の売上高と還付総額も、いずれも9倍以上増加しました。数字が示す通り、インバウンド(訪外国人)消費の勢いが非常に強まっている状況がうかがえます。
訪外国人向け環境整備の広がり
「即時税還付」の拡大は、中国が進める訪外国人向け環境整備の一環です。昨年2025年には、国際的な銀行カードを国内のモバイル決済アプリに連携させたり、海外の電子ウォレットを中国本土内で利用できるようにするなど、支払いとショッピングを容易にするための様々な措置が導入されました。
こうした取り組みが実を結び、インバウンド観光も好調です。文化観光相によれば、2025年の外国人観光客の旅行回数は15億回を超え、前年比17%増加しました。観光支出も1,300億ドル(日本円で約20兆円)に達しています。
グローバルな人の流れと消費の変化
中国における「即時税還付」制度の成功は、観光客の消費行動や各国の観光誘致策について考える材料を提供します。訪れる側にとっての利便性向上が、消費意欲に直接つながる一つの事例と言えるでしょう。アジアを中心に、各国が観光客獲得競争を激化させる中、ビザ緩和や免税制度の拡充に加え、現地での決済・還付サービスのスムーズさが、重要な競争要素として浮上しています。
国際的な人の移動が活発化する現在、旅行者にとっての「買い物やすさ」は、目的地を選ぶ際の重要な判断基準の一つになりつつあります。
Reference(s):
China's instant tax refund stores top 8,000, doubling year on year
cgtn.com



