中国、2030年までに環境監視網を5万カ所以上に拡大へ
大気、水質、生態系のデータ収集を高度化するため、中国本土では今後5年間で環境監視網が大幅に拡充されます。生態環境省が発表した計画では、現在の約3万3千カ所から、2030年までに5万カ所以上の監視サイトを設置し、現代的な環境監視システムの構築を加速させます。
拡大する監視ネットワーク
この計画は「第15次五カ年計画(2026-2030年)」の一環として位置づけられており、炭素削減、汚染防止、生態系回復の各分野における監視を完全にカバーすることを目指しています。生態環境省環境監視管理司の張大偉司長によれば、重点分野は「ネットワークの開発」「技術」「管理」「支援能力」の4つに設定されています。
統合監視ステーションと衛星計画
具体的な取り組みとして、複数の機能を併せ持つ統合監視ステーションが、生態的に敏感な地域や主要経済圏に設置される予定です。
- 重点地域: 三江源地域などの生態敏感地域、北京・天津・河北地域、長江デルタなどの主要経済圏。
- 監視対象: 大気、水質、生態系の統合的な監視を実施。
また、6基の環境監視衛星の開発・打ち上げと、30カ所の地上検証ステーションの建設も計画されています。これにより、国産衛星データの主要製品における精度を80%以上に引き上げることを目標としています。
デジタル化と「無人化」の推進
監視システムのデジタル化と知能化(スマート化)も重要な柱です。
- 全国で約10カ所の総合的な「ライツアウト・ラボラトリー(自動化されたラボ)」を設置。
- 3,000カ所以上の自動化された水質・大気監視ステーションにスマート化アップグレードを実施。
これらの施策により、2030年までに国家レベルの主要監視業務における人的関与を70%削減し、効率を5倍以上向上させることを目指しています。
この大規模な投資は、環境データの質と量を飛躍的に高め、気候変動対策や公衆衛生政策の基盤を強化するものとみられています。膨大なデータをどのように解析し、実際の政策や市民生活の向上に結びつけていくのか。その次のステップにも注目が集まります。
Reference(s):
China to expand environmental monitoring network to over 50,000 sites
cgtn.com



