中国本土で「超高産乳ヤギ」の集団クローン作製に成功、酪農の効率化を加速
中国本土の陝西省で、極めて高い産乳能力を持つ「超高産乳ヤギ」の集団クローン作製に成功しました。これは中国本土における同種の集団クローン化として初の快挙であり、酪農の育種技術における大きな転換点になると期待されています。
エリートヤギの能力を「コピー」する
今回のプロジェクトを率いたのは、北西農林科技大学の研究チームです。クローンされたのはオス4頭とメス2頭の計6頭で、ドナーとなったのは年間の平均産乳量が2,800キログラムを超えるエリート種「サネン」でした。
これらのエリートヤギは、単に産乳量が多いだけでなく、以下のような優れた特性を備えています。
- 乳脂肪分とタンパク質レベルが通常のヤギより有意に高い
- 生殖能力が安定している
- 環境適応能力が高く、病気への耐性が強い
伝統的な育種から「分子育種」へ
これまで、優れた個体群を育成するには、伝統的な交配などの手法で8年から10年という長い年月を要するのが一般的でした。しかし、研究チームは、ゲノム選択(遺伝情報を解析して優れた個体を選ぶ手法)と体細胞クローン技術を統合した「高度な分子育種システム」を採用しました。
この手法により、高品質な体細胞の分離から胚の再構成、移植、妊娠管理までのプロセスが最適化され、効率的な集団クローン化が実現しました。これにより、エリート個体の普及スピードを劇的に早め、世代交代のサイクルを短縮することが可能になります。
地域的な重要性と国家戦略の視点
研究拠点である陝西省は、中国本土の乳用ヤギの約40%が集中し、ヤギ乳製品の80%を処理するという、酪農業の心臓部とも言える地域です。
また、この成果は、現在推進されている「第15次5カ年計画(2026年〜2030年)」の方向性とも一致しています。計画では、畜産業の品質と効率を向上させ、多様な食料供給システムを構築することが掲げられており、今回の技術革新はその具体的な一歩になると見られています。
Reference(s):
China successfully clones batch of six super high-yield dairy goats
cgtn.com



