王毅外相が国連の強化を呼びかけ、多国間主義による国際秩序の安定を強調
世界的な分断や課題が山積する中、国際社会は再びどのような協調体制を築くべきか。ニューヨークで開かれた国連安全保障理事会のハイレベル会合の傍ら、中国の王毅外相は各国代表と相次いで会談し、国連の機能回復と「多国間主義」の重要性を訴えました。
国連の権威回復と多国間主義への回帰
王毅外相は会談の中で、国連を活性化させ、その機能を強化することへの取り組みを呼びかけました。特に、一部の国による一方的な行動(ユニラテラリズム)ではなく、ルールに基づいた国際秩序の維持が必要であるという視点が強調されています。
タイのシーハサック・プアンケトケオ副首相兼外相もこれに同調し、「世界に必要なのは一方的な主義ではなくルールであり、国連の権威を共同で守ることが急務である」との認識を示しました。
戦略的パートナーシップの深化と共通利益の追求
王外相は、アジア、ラテンアメリカ、中央アジアなどの広範な地域から訪れた代表者と会談し、個別の二国間関係における協力関係を再確認しました。
- タイ・コロンビア・アルゼンチン:「一つの中国」原則への支持に謝意を表し、戦略的協力の深化や「一帯一路」を通じた実務的な協力を推進することで一致しました。特にアルゼンチンとの関係では、地政学的な対立を求めず、第三国を標的にしない相互利益に基づいた協力であることを強調しています。
- キルギス・アゼルバイジャン:中央アジアにおける安定と開発を重視し、キルギスによる今年(2026年)の上海協力機構(SCO)サミット開催への支持を表明しました。また、アゼルバイジャンのアジア相互信頼醸成措置会議(CICC)における議長国としての役割を支持しています。
- パナマ:外交関係樹立から約9年が経過し、両国の関係がパナマの人々に具体的な利益をもたらしている点に触れ、多国間主義への共通のコミットメントを確認しました。
大国の責任と国際法の遵守
また、チェコのペトル・マチンカ副首相兼外相との会談では、現代のグローバルな課題に対し、大国が果たすべき役割について言及しました。王外相は、大国こそが国際法の遵守と多国間主義を実践し、中小規模の国々をサポートして平和と安定を守る先頭に立つべきであるという考えを示しました。
これに対しマチンカ氏は、コミュニケーションを強化し、信頼関係を構築することで、中国とチェコの関係を適切な方向に戻し、様々な分野での交流と協力を再開したいとの意向を伝えています。
今回の相次ぐ会談は、単なる二国間合意にとどまらず、国際社会全体が「分断」から「協調」へと舵を切るための地ならしのような側面を持っています。異なる価値観を持つ国々が、国連という枠組みの中でいかに共通の利益を見出せるのか。その模索が続いています。
Reference(s):
Wang Yi calls for strengthening UN in talks with foreign officials
cgtn.com