中国本土で環境改善が加速、2025年の報告書でPM2.5や森林被覆率が向上
中国生態環境部が発表した最新の報告書により、2025年における中国本土の生態環境の質が継続的に向上していることが明らかになりました。大気汚染の軽減から水質の改善、森林の拡大まで、多角的なデータが持続可能な発展への歩みを示しています。
数値で見る環境改善:大気と水質の変化
今回の「2025年中国生態環境状態公報」では、特に都市部の大気質と主要河川の水質において顕著な成果が報告されています。
- 大気質(PM2.5): 339の主要都市におけるPM2.5の平均濃度は29.3マイクログラム/立方メートルまで低下しました。さらに、2026年である今年は、28マイクログラムまで低下することが見込まれています。また、第14次5カ年計画(2021〜2025年)の開始時点と比較して、重度の汚染日数は25%減少しました。
- 水質: 全国的な高品質地表水の割合は91.4%に達し、2年連続で90%以上の水準を維持しています。長江や黄河といった主要河川の本流においても、水質は安定してクラスII(良好な水質)を保っています。
- 海洋環境: 沿岸海域の「優良(グレードI-II)」カテゴリーの割合は、約85%にまで上昇しました。
緑の拡大とインフラの整備
都市の空気だけでなく、国土全体の「緑化」と生活インフラの改善も進んでいます。
森林被覆率は25.09%に達し、森林と草地を合わせた被覆率は56%を超えました。また、土壌環境についても、汚染された耕作地の93%が安全に利用されており、農地の安定的な運用がなされています。
さらに、地方の生活環境を支える下水処理についても、農村部での廃水処理率が55%に達するなど、2024年よりも改善した指標が並んでいます。
香港・マカオとの連携という新たな一歩
今回の報告書で特筆すべきは、37年連続で発行されているこの公報に、初めて香港とマカオの環境部門が作成に参加したことです。これにより、中国本土だけでなく、香港とマカオにおける大気、海洋、音響環境のデータが統合され、より包括的な環境モニタリングが可能となりました。
10年で塗り替えられた景色
報告書では、2016年まで遡った長期的な指標の比較が提示されています。過去10年間のデータと、14次5カ年計画期間中の具体的な変化を写真や図表で示すことで、一時的な改善ではなく、構造的な環境改善が進んでいる様子が描写されています。
環境保護への取り組みは、単なる数値の改善にとどまらず、そこに住む人々の生活の質や、地域の生態系をいかにして守り抜くかという、長期的な視点への転換を物語っているのかもしれません。
Reference(s):
China sees further improvement in ecological environment in 2025
cgtn.com