BRICS首脳会議が示したグローバルサウスの平和と発展戦略 video poster
ブラジルのリオデジャネイロで開かれていた第17回BRICS首脳会議が閉幕しました。グローバルサウスと呼ばれる新興国や途上国の平和と発展をめぐり、BRICSがどのような役割を果たそうとしているのかがあらためて注目されています。
リオで確認された独立と自立の姿勢
今回の首脳会議では、BRICS諸国が独立と自立を守る姿勢を強調しつつ、グローバルサウス全体の平和と発展に対してより大きな責任を果たしていく決意を示しました。対立ではなく合意を築き、各国の取り組みを結び付けるシナジーを高めることも、重要な柱として打ち出されています。
広がるBRICSの輪と参加のかたち
国際社会が不安定さを増すなかで、BRICSに正式加盟したり、その枠組みに歩調を合わせたりする国が増えています。資源や人口、市場規模などで存在感を増すグローバルサウスの国々が、国際協調の新しい軸としてBRICSを位置付けようとしているとも言えます。
西側の紐付きアプローチへのオルタナティブ
こうした動きの背景について、国際番組The Hubでは、司会のWang Guan氏が、Asian Century Philippines Strategic Studies Instituteで対外担当副会長を務めるAnna Rosario Malinger-Uy氏と議論しました。
Malinger-Uy氏は、BRICSのメカニズムが現在、グローバルサウスにおいて、西側の紐付きアプローチに代わる選択肢として広く受け止められていると指摘します。ここで言う紐付きとは、資金援助や融資、協力の見返りとして、政治や経済の改革などさまざまな条件が課されるやり方を指します。
BRICS側が強調するのは、各国の主権と選択を尊重しながら協力を進めるという姿勢です。グローバルサウスの多くの国にとって、自国の優先課題や発展モデルを自ら決める余地が大きい枠組みが、魅力として映っていると見ることができます。
反ファシズム戦争から80年、何を学ぶか
今年で、ファシズムに対する世界的な戦争としての第二次世界大戦の勝利から80年を迎えます。番組では、この80年という節目を踏まえ、現在の不確実な時代にどのような教訓を引き出せるのかという問いも投げかけられました。
巨大な戦争の悲劇から導き出されたのは、力の論理だけに頼るのではなく、対話と協調、多国間の仕組みを通じて平和を維持しようとする発想でした。BRICSが掲げる合意形成や相互のシナジーの重視は、こうした教訓を現在の国際環境の中で具体化しようとする試みと見ることもできます。
変わりゆく国際秩序と私たちへの問い
グローバルサウスの存在感が増し、BRICSのような枠組みが影響力を広げるなかで、国際秩序は一極集中型から、より多極的で多層的なものへと変化しつつあります。重要なのは、西側かBRICSかという単純な二項対立ではなく、さまざまな国や地域が連携しながら、より公平で持続可能なルールをどう築くかという視点です。
日本を含むアジアの国々にとっても、グローバルサウスの視点や問題意識をどう理解し、ともに平和と発展の枠組みを形づくっていくのかが問われています。リオでの第17回BRICS首脳会議が示したメッセージは、国際ニュースとしての重要性だけでなく、私たち一人ひとりがこれからの世界のあり方を考えるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
BRICS at the forefront of peace and development in the Global South
cgtn.com








