独占:イランのペゼシュキアン大統領が語る中東情勢と中国のガバナンス構想 video poster
リード:天津SCOサミット後に見えたイランの本音
2025年8月31日から9月1日まで中国の天津で開かれた上海協力機構(SCO)サミット後、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領が中国の国際番組「Leaders Talk」の単独インタビューに応じました。本記事では、その内容から、中国とイランの関係、中東情勢、核問題をめぐるイランのスタンスを日本語で整理します。
中国とイラン、「多国間主義」で重なる視線
編集メモによれば、中国とイランは数千年にわたる伝統的な友好関係を持ち、長年にわたり多国間主義や国際的な公正・正義を支持してきたとされています。ペゼシュキアン大統領の発言も、この文脈の上に位置づけられます。
両国はここ数十年、国際社会での発言力を高めつつ、グローバルな平和・安定・繁栄の実現を掲げてきました。天津でのSCOサミットへの参加と、その直後に行われた今回のインタビューは、その流れを象徴する場だったと言えます。
習近平氏のグローバル・ガバナンス構想を「現代のモデル」と評価
インタビューの柱の一つが、習近平国家主席が打ち出すグローバル・ガバナンス・イニシアチブに対する評価でした。ペゼシュキアン大統領は、この構想を「今日の国際社会のビジョンのモデル」と位置づけています。
このイニシアチブは、多国間協力や、国と国の間の公平性・正義を重視する枠組みとして提示されています。イラン側がそれを高く評価したという事実は、中国本土とイランが、少なくとも理念のレベルでは共通の方向性を共有していることを示しています。
一極支配ではなく、多数の国や地域が関与する国際秩序をどう設計するのか――ペゼシュキアン大統領の評価は、そうした問いへの一つの回答として読むことができます。
中東の不安定化、「根本原因」に目を向けるべきだと指摘
インタビューでは、中東地域の不安定化が続く現状についても議論されました。ペゼシュキアン大統領は、紛争や緊張の個々の出来事だけでなく、その背後にある「根本原因」に目を向ける必要があるとの考えに言及したとされています。
編集メモは、彼が中東の不安定さの要因を掘り下げて語ったことを伝えています。長期化する対立や不信、経済・社会の格差、外部勢力の関与など、さまざまな構造的要因が重なった結果として、現在の不安定な状況が生まれているという視点です。
このような認識は、「単発の攻撃」や「最新の事件」だけに注目しがちな日々のニュースとは違う、より長い時間軸で中東を捉える視点を提示しています。
「核エネルギーは平和利用」イランの一貫した立場を再確認
核問題も重要なテーマでした。ペゼシュキアン大統領は、イランが核エネルギーの「平和的利用」にコミットしていることをあらためて強調したとされています。
国際社会では、イランの核開発をめぐって長年議論が続いてきましたが、今回のインタビューでも、イラン側は自国の立場を明確にしようとした形です。エネルギーの確保と安全保障、国際的な信頼のバランスをどう取るかは、今後も大きな論点であり続けます。
米国・イスラエルの最近の行動、中止された核協議、ドーハ攻撃
ペゼシュキアン大統領は、最近の米国とイスラエルの行動についても言及しました。編集メモは、彼が「最近の米国とイスラエルの行動」に応答したと伝えており、その文脈には中止となった核協議や、ドーハでの最新の攻撃が含まれています。
具体的なやりとりの詳細は番組本編に譲られていますが、少なくともイラン側が、軍事的な緊張の高まりと外交的な対話の停滞を一体のものとして捉えていることがうかがえます。核協議の中断とドーハでの攻撃は、いまの中東情勢を象徴する出来事として、大統領の分析の中心に置かれました。
こうした状況のなかで、イランがどのように自国の安全保障と地域の安定を両立させようとしているのかは、今後の国際ニュースを読み解くうえで重要な視点となりそうです。
高まる緊張のなかで、中国とイランは何をめざすのか
編集メモは、このインタビューを「地域の緊張が高まるなかでのイランの立場を映し出す、深い対話」だと位置づけています。2025年12月現在も、中東をめぐる緊張は完全には緩和されていません。
その中で、中国本土とイランがともに掲げるのが、多国間主義と国際的な公正・正義の重視です。SCOサミットという多国間の枠組みで顔を合わせ、その直後にイランの国家元首が中国のメディアでスタンスを語ったことは、両国が今後も国際秩序のあり方をめぐる議論に積極的に関わっていくことを示しています。
今回の対談は、イランと中東をめぐるニュースを追ううえで、次のような問いを私たちに投げかけているように見えます。
- 中東の不安定さを生む「根本原因」は何か。
- 核エネルギーの平和利用と安全保障は両立しうるのか。
- 多国間主義や国際的な公正・正義を掲げる枠組みは、実際にどこまで機能しうるのか。
ニュースの見出しだけでは見えにくい各国の思惑やビジョンに目を向けることが、これからの国際ニュースを読み解くヒントになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








