世界卓球選手権でラケットトラブル 中国ペアWang/Sunが準々決勝へ
カタール・ドーハで行われた国際卓球連盟(ITTF)ワールド卓球選手権ファイナルの混合ダブルスで、中国のWang ChuqinとSun Yingshaが、試合直前のラケットトラブルを乗り越えて快勝し、準々決勝進出を決めました。
試合直前にラケットのゴムが剥がれるトラブル
現地時間の月曜日に行われた混合ダブルスのラウンド32で、中国ペアのWang Chuqin/Sun Yingshaは、ブラジルのHugo Calderano/Bruna Takahashi組と対戦しました。
試合開始の数分前、Wangは自分のラケットのラバー(ゴム)の一部が剥がれていることに気づきました。中国のコーチであるXiao Zhanは、誰かがラケットを乱暴に扱ったのではないかと疑問を呈しましたが、主審は「故意にラバーを破った者はいない」と判断し、Wangがバックアップラケットを使うことを認めました。
このアクシデントにもかかわらず、WangとSunは冷静さを保ち、11-2、11-7、11-4とストレートで勝利。混合ダブルスのラウンド16進出を決めました。
対戦予定のルーマニアペア棄権で、自動的に準々決勝へ
ラウンド16では、本来はルーマニアのOvidiu Ionescu/Elizabeta Samara組と対戦する予定でした。しかし、このペアがケガにより大会を棄権したため、Wang/Sun組は試合を行うことなく準々決勝進出が決まりました。
混合ダブルスでの勝ち上がりに加え、ラケットトラブルにも揺るがない姿勢は、今大会での中国ペアの安定感を印象づけるものとなりました。
初対戦の新ペアに快勝 「入念な準備が不安を上回った」
試合後、Wangは相手ペアについて「相手は新しいペアで、これまで対戦したことがありませんでした。個人的には少し不安もありましたが、試合に向けて十分な準備をしてきたので、最初から良い入りができました」と振り返りました。
Sunも「私たちの連係は少しずつ良くなってきています」と手応えを語りました。ドーハでの大会前は、数か月間ペアを組んでいなかったという2人ですが、この日は息の合ったプレーで新ペアを圧倒しました。
ラケット問題でITTFと中国卓球協会が特別ミーティング
その日の全試合終了後、ITTFと中国卓球協会は、このラケットの破損をめぐって特別ミーティングを開催しました。ITTFは大会会場側と連携し、ラケットが検査されたタイミングの監視カメラ映像があるかどうかを確認する方針を示しています。
今後、ラケットがいつ、どのような経緯で破損したのかについて調査を続け、結果をまとめた報告書を作成するとしています。用具の安全管理や試合運営の透明性をどう高めていくかという点でも、注目されるプロセスになりそうです。
シングルスでもWangとSunがそれぞれストレート勝ち
同じ日に行われた男子シングルスでは、Wang ChuqinがブラジルのLeonardo Iizukaと対戦しました。Wangは11-3、11-3と連取すると、第3ゲームでは5-5の場面から6ポイント連取して11-5で奪取。第4ゲームも11-4で押し切り、4ゲーム連続のストレート勝ちで勝利を収めました。
女子シングルスでは、世界ランキング1位のSun Yingshaが、朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)のPyon Song Gyongと対戦しました。Sunは第1ゲームを11-2で先取すると、その後も11-5、11-9、11-4と危なげなくゲームを重ね、4-0のストレート勝ちでラウンド32進出を決めました。
用具トラブルとメンタル トップ選手が示した対応力
卓球の国際大会では、試合前にラケットのラバーや厚さなどが規定通りかどうかをチェックするのが一般的です。ラバーの状態は回転やスピードに直結するため、公平性を保つうえで重要なポイントです。
今回のような用具トラブルは、選手のメンタルに大きな影響を与えかねません。しかしWangとSunは、バックアップラケットに切り替わるという想定外の状況の中でも、準備してきた戦術と集中力を維持し、結果につなげました。
ITTFと中国卓球協会による調査の行方を見守りつつ、選手が安心してプレーできる環境づくりと、高いレベルのプレーを支えるメンタルと準備の重要性が、あらためて浮き彫りになった一戦だったといえます。
Reference(s):
Wang shrugs off racket problem to advance with Sun in mixed doubles
cgtn.com








