ロッロブリジダがミラノで2冠、勝利を2歳の息子へ――ミラノ・コルティナ五輪
2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪で、スピードスケート女子のフランチェスカ・ロッロブリジダ選手が3,000mに続き5,000mも制し、わずか5日で「2冠」を達成しました。金メダルの先にあったのは、競技の栄光だけでなく、2歳の息子に向けた静かなメッセージでした。
5,000mは0.1秒差――「積み重ね」の勝利
5,000m決勝は、最後まで目が離せない僅差の勝負になりました。ロッロブリジダ選手はチェコのマルティナ・サブリコバ選手(38)を0.1秒差でかわし、タイトルを手にしました。
大会を通じてのメダル数は計4つとなり、イタリアのスピードスケート界において「五輪で最も多くのメダルを獲得した選手」として存在感を固めた形です。
体調不良と「引退の迷い」から、もう一度スタートラインへ
今回の勝利が印象的なのは、数カ月前までの状況が決して順風満帆ではなかった点です。報道によれば、ロッロブリジダ選手は病気が続き、引退も頭をよぎったといいます。
それでも、周囲の支えが気持ちをつなぎました。イタリア・ハウス(ミラノ)で取材に応じたロッロブリジダ選手は、支えてくれた人々への感謝をこう語っています。
- 「自分自身が信じられない時でも、私を信じてくれた人たちに感謝したい」
- 「夢を追い続ければ、ここに来られる。その力をくれた」
メダルのあとに欲しかったのは「抱きしめる時間」
表彰式後に「一番したいこと」を聞かれたロッロブリジダ選手が口にしたのは、意外なほど日常的な願いでした。
「息子を抱きしめたい。レース前はキスする時間が少しあっただけ。終わったらすぐ式典、取材…本当に、ただ抱きしめたかった」——母としての言葉は、五輪のきらびやかな舞台をふっと現実に引き寄せます。
「母になって終わる」ではなく、「母になって強くなる」
35歳のロッロブリジダ選手は、母になったことで競技生活が縮むのではなく、むしろ結果につながったと語ります。
「息子に、ママがどれだけ強くなれるかを見せたかった」
競技者としての強さと、家庭を持つことの責任が、同じ方向を向く瞬間がある——今回のコメントは、そんな感覚を伝えてきます。
大会の熱気のなかで語られた「協力」――来月の北京訪問構想も
開催国イタリアの競技関係者も、チーム全体の成果として今回の活躍を歓迎しています。イタリア国内オリンピック委員会(CONI)のルチアーノ・ブオンフィリオ会長は、選手層の厚さに触れたうえで、国際的なスポーツ協力にも言及しました。
報道によれば、ブオンフィリオ会長は来月、北京を訪問し、イタリア国内オリンピック委員会と中国オリンピック委員会の間で協力に関する合意を結ぶ考えを示し、関係強化が「スポーツ、イタリア、中国、そして他の人々にとって重要だ」と述べたとされています。
見どころは「勝つ理由」が変わる瞬間
五輪のニュースは、とかく記録や順位に視線が集まりがちです。ただ今回の2冠は、僅差の勝負や復活劇に加えて、「何のために勝つのか」という理由が、人生の変化とともに形を変えていく過程まで映し出しました。
ミラノの氷上で生まれた0.1秒の差は、日々の積み重ねと、支えてくれる人へのまなざしが生んだ差でもあったのかもしれません。
Reference(s):
Exclusive: Lollobrigida dedicates Olympic win to two‑year‑old son
cgtn.com








