南アフリカ代表が16年ぶりにワールドカップへ:2010年の記憶を超え、実力で掴んだ2026年への切符
南アフリカが、実に16年ぶりにFIFAワールドカップの舞台に戻ってきます。2010年にアフリカ大陸で初めて大会を開催した興奮から長い年月が流れ、今度は「開催国」としてではなく、自らの実力で2026年大会への出場権を勝ち取りました。
栄光の2010年から、長い低迷期を経て
2010年のワールドカップ開催時、ヨハネスブルグのサッカースタジアムを揺らしたヴヴゼラの音とともに、南アフリカは世界的な注目を浴びました。しかし、その熱狂の裏で、チームは歴史上初めて「開催国がグループステージで敗退する」という厳しい現実に直面します。
その後、南アフリカ代表(愛称:バファナ・バファナ)は長い低迷期に入りました。以下のような要因が重なり、2014年、2018年、2022年と3大会連続で出場を逃すことになります。
- 頻繁な監督交代による戦術的な不安定さ
- 南アフリカサッカー協会の内部的な混乱
- 若手育成システムの不備と、黄金世代の引退による戦力ダウン
一方で、モロッコやセネガル、ナイジェリアといったライバル国が大陸内で台頭し、南アフリカの存在感は相対的に薄れていきました。
復活の鍵となった「規律」と「若手」
転機となったのは2021年、ベルギー人監督ウーゴ・ブロス氏の就任でした。ブロス監督は、国内リーグを中心に選出した若い才能を積極的に登用し、戦術的な規律と守備の組織化を徹底させました。
その成果はすぐに現れ、2023年のアフリカネイションズカップ(AFCON)では、約25年ぶりとなる3位入賞を達成。この勢いのまま、ナイジェリアやジンバブエらがひしめく厳しい予選を勝ち抜き、ついに2026年大会への切符を手にしました。
2026年大会の対戦カード:運命的な再会
来月開催される2026年大会(アメリカ、カナダ、メキシコの共同開催)で、南アフリカはグループAに入りました。対戦相手はメキシコ、韓国、チェコです。
特に初戦のメキシコ戦は象徴的な意味を持ちます。2010年大会の開幕戦でもメキシコと対戦し、伝説的なゴールが生まれた記憶が鮮明だからです。スケジュールは以下の通りです。
- 6月11日:vs メキシコ(メキシコシティ、エスタディオ・アステカ)
- 6月18日:vs チェコ(アトランタ)
- 6月24日:vs 韓国(モンテレイ・スタジアム)
拡大する「アフリカ勢」の存在感
今回の大会から出場枠が32チームから48チームに拡大されたことで、アフリカ大陸からは少なくとも9チームの出場が保証されることになりました。南アフリカのほか、モロッコ、セネガル、アルジェリア、エジプト、チュニジア、ガーナ、コートジボワール、カーボベルデが出場を決め、DRコンゴもプレーオフを経て加わっています。
特に2022年大会で初のベスト4進出を果たしたモロッコの躍進は、大陸全体の自信となりました。カーボベルデのような初出場国や、1974年以来の復帰となるDRコンゴなど、多様な顔ぶれが揃っています。
2010年の遺産という大きな影に隠れていた南アフリカにとって、今回の復帰は単なる出場以上の意味を持ちます。再び世界のトップレベルに通用することを証明し、新たな時代を築けるか。その挑戦が間もなく始まります。
Reference(s):
cgtn.com