メタの新AI「Llama 4」発表 マルチモーダル対応ScoutとMaverick
米メタ・プラットフォームズは現地時間の土曜日、大規模言語モデル「Llama(ラマ)」シリーズの最新となる「Llama 4 Scout」と「Llama 4 Maverick」を発表しました。テキストや画像、動画、音声を横断して扱えるマルチモーダルAIとして位置づけられ、両モデルはオープンソースとして公開されます。
2025年12月現在、生成AIをめぐる競争は加速し続けています。今回の発表は、国際的なAI開発の流れの中で、メタがどのような立ち位置を取ろうとしているのかを示す動きとして注目されています。
何が新しい?Llama 4 ScoutとMaverickの概要
メタによると、Llama 4 ScoutとLlama 4 Maverickは、大規模言語モデル「Llama」の最新バージョンです。メタは声明の中で、これらを「これまでで最も高度なモデル」であり、「マルチモーダル分野でクラス最高」と表現しています。
両モデルは、文章の生成や要約だけでなく、画像や音声、動画といった複数のデータ形式をまたいで処理できることが特徴です。生成AIの基盤として、チャットボットからクリエイティブ制作支援ツールまで、幅広い応用が想定されます。
マルチモーダルAI「Llama」とは
メタはLlamaを「マルチモーダルAIシステム」だと説明しています。マルチモーダルとは、次のように複数の種類の情報を組み合わせて扱えるという意味です。
- テキスト(文章)
- 画像
- 動画
- 音声
こうしたシステムは、たとえば次のようなことを1つのモデルで行える可能性があります。
- 動画や音声の内容をテキストで要約する
- 文章からイラストや画像のアイデアを提案する
- 画像を読み取り、状況を説明するナレーション文を作る
メタは、Llama 4 ScoutとMaverickを「マルチモーダル分野でクラス最高」と位置づけており、2025年12月時点で自社の中核となるAIモデルとしています。
オープンソースとして公開される意味
メタは、Llama 4 ScoutとLlama 4 Maverickをオープンソースソフトウェアとして提供するとしています。オープンソースとは、ソフトウェアの中身を誰でも確認・利用・改変できる形で公開することを指します。
この決定は、次のような点で重要だと考えられます。
- 開発者にとって:モデルをベースに自社サービスやアプリを構築しやすくなる
- 研究者にとって:大規模モデルの挙動を検証し、新たな研究に発展させやすくなる
- 企業・公共機関にとって:自組織のニーズに合わせてカスタマイズしたAIを構築しやすくなる
生成AIの中核技術をオープンソースで共有する動きは、技術の透明性や安全性の議論を進めるうえでも意味を持ちます。一方で、利用ルールやガバナンス(運用の枠組み)をどう設計するかが、今後の重要な論点になっていきそうです。
「教師役」となるLlama 4 Behemoth
今回、メタはLlama 4 ScoutとMaverickに加え、「Llama 4 Behemoth(ビヒモス)」のプレビューも行っています。同社はこれを「世界で最もスマートなLLMの一つであり、新しいモデルの教師として機能する、これまでで最も強力なモデル」と位置づけています。
つまりBehemothは、ほかのLlama 4モデルを育てる「先生」のような役割を担う存在として構想されています。より高度なモデルが別のモデルの学習を支援する構図は、人間の教育における「上級者が初級者を教える」関係にもなぞらえられます。
利用者・開発者にとって何が変わるのか
Llama 4シリーズの登場によって、今後ユーザーや開発者の体験には次のような変化が考えられます。
- チャットや検索だけでなく、画像・動画・音声を含めたやり取りがより自然になる
- クリエイターが、テキストから映像や音声コンテンツの構成案を素早く作成できるようになる
- 企業が、自社データと組み合わせた業務特化型のAIアシスタントを構築しやすくなる
もちろん、こうした可能性を実現するには、プライバシーや著作権、AIの誤回答への対応など、多くの課題があります。新しいモデルの能力をどこまで、どのような条件で活用していくのかが問われる局面に入っていると言えます。
これからの生成AIと私たち
生成AIはここ数年で急速に生活の身近な存在になりましたが、2025年は「マルチモーダル」と「オープンソース」がさらに大きなキーワードになりつつあります。今回のLlama 4 Scout、Maverick、そしてBehemothの発表は、その流れを象徴する出来事の一つです。
私たち一人ひとりにとって重要なのは、「どんな場面でAIに何を任せるのか」「どこに人の判断を残すのか」を考え続けることです。ニュースや新モデルのスペックだけでなく、自分の仕事や生活とどう接続するかをイメージしながら、引き続き生成AIの動向を追っていきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








