中国・山西省のジューシーな玉露梨 ライブ配信が農家の稼ぎ柱に video poster
中国山西省高平市で栽培される名産フルーツ「玉露梨」が、ライブ配信を通じて全国から注文を集め、農家の新たな稼ぎ柱として存在感を高めています。今年(2025年)は約1万トンの出荷が見込まれ、農村振興を後押ししています。
ジューシーで皮が薄い 高平市の名産「玉露梨」
高平市では、約600ヘクタールもの広さで玉露梨が栽培されています。玉露梨は、その名が「露のしずく」を意味するように、みずみずしさとさわやかな味わいが特徴です。甘さ、ジューシーさ、歯ごたえのバランスがよく、皮が薄いことも人気の理由とされています。
今季は、その玉露梨がちょうど食べ頃のピークを迎えています。農家にとっては品質の高さをどう伝えるかが重要なポイントですが、その答えの一つが「果樹園からのライブ配信」でした。
果樹園からそのまま配信 視聴が注文につながる仕組み
高平市の農家は、収穫期の玉露梨を、果樹園から直接ライブ配信しています。画面の向こうでは、農家が梨をもぎ取り、その場で選別し、箱詰めする様子がリアルタイムで映し出されます。
視聴者は、まるで現地を訪れているかのように、次のようなプロセスをそのまま見ることができます。
- 木から梨を収穫する場面
- 大きさや状態を確認しながら丁寧に仕分ける様子
- 出荷用の箱に詰め、発送準備を進める工程
こうしたライブ配信は、中国各地から多くの視聴者を惹きつけ、視聴がそのまま注文につながる流れを生んでいます。画面越しに生産現場を確認できることで、消費者の安心感や信頼感が高まり、玉露梨の販路拡大にも寄与しているとみられます。
約1万トンが見込まれる「黄金の現金作物」
今年の玉露梨は、およそ1万トンの出荷が見込まれています。安定した需要と収益性の高さから、玉露梨は地元で「黄金の現金作物」とも呼ばれています。
ライブ配信を活用した販売は、単に果物が売れるだけではなく、農家の所得向上や雇用創出にもつながるとされています。収穫や選別、出荷の現場に加え、配信や注文対応といった新たな役割も生まれ、農村の経済活動の幅が広がっています。
周辺地域にも広がる豊作と農村振興の波
玉露梨の好調なシーズンを迎えているのは、高平市だけではありません。近隣のXixian県でも梨の豊作が続き、地域全体で果樹産業が農村振興を支える柱になりつつあります。
果物という身近な農産物に、ライブ配信というデジタルの手段を掛け合わせることで、地域の強みをそのまま経済的な力に変えていく今回の取り組み。農村の活性化や、産地と消費者を直接つなぐ新しい販売スタイルとして、今後の広がりにも注目が集まりそうです。
日本の読者にとっての示唆
高平市の事例は、農業とデジタル技術を組み合わせることで、地域の魅力をそのまま価値に変える一つのモデルといえます。生産現場の「見える化」が、信頼と購買行動を生み出している点は、日本の地方や産地にとっても参考になる視点かもしれません。
スマートフォン一つで産地と消費地が直接つながる時代に、どのように「伝え方」を工夫するか。山西省の玉露梨からは、国境を越えて共有できるヒントが見えてきます。
Reference(s):
cgtn.com








