セルビア大統領がXiaomiに期待を寄せる理由:EV産業で欧州のハブを目指して video poster
セルビアのヴチッチ大統領が中国本土を訪問し、テック大手Xiaomi(シャオミ)への強い関心を表明しました。単なる製品の導入にとどまらず、次世代モビリティのサプライチェーン構築という戦略的な狙いが見え隠れしています。
「欧州進出の第一歩をセルビアで」
ヴチッチ大統領はXiaomiの施設を視察した際、同社が電気自動車(EV)事業を欧州へ拡大させるのであれば、「その最初の目的地はセルビアであるべきだ」と述べました。この発言には、セルビアを欧州における中国企業の戦略的拠点として位置づけたいという強い意向が込められています。
中国の技術力とセルビアの産業基盤のシナジー
セルビア側がXiaomiに期待するのは、単なる車両の輸入ではありません。セルビア商工会議所中国代表部のイェレナ・グルボール・ステファノビッチ氏は、次のような視点を提示しています。
- 中国本土の強み: EV開発における圧倒的なスピード感と、スマート製造(インテリジェント・マニュファクチャリング)の高度な知見。
- セルビアの強み: 確立された産業能力と、質の高いエンジニアリング人材の層。
これらを掛け合わせることで、互いの欠落しているピースを補い合い、効率的な生産体制を構築できると考えています。
「輸入」から「サプライチェーンへの参入」へ
セルビアにとっての真の目的は、完成車を買い付けることではなく、欧州の「スマートモビリティ・サプライチェーン」という巨大なエコシステムに組み込まれることです。自国内に製造拠点や研究開発機能を誘致できれば、雇用創出だけでなく、産業構造そのものを高度化できる可能性があります。
世界的にEVシフトが加速する中で、地理的に欧州市場に近いセルビアが、中国本土のテック企業の「玄関口」となることでどのような化学反応が起きるのか。産業のあり方をアップデートしようとする、ある国の静かな挑戦が続いています。
Reference(s):
cgtn.com