大阪万博・中国館ナショナルデー 24節気とAIが描くテクノロジーと文化 video poster
2025年7月11日、大阪万博の中国館ナショナルデーで、24節気インスタレーションやAI『悟空』、月の土、深海潜水艇『蛟龍』などが披露されました。テクノロジーと文化が交差するこの空間は、なぜ世界の心をつかんでいるのでしょうか。
大阪万博・中国館ナショナルデーとは
2025年7月11日は、大阪万博会場で中国館のナショナルパビリオンデーが行われた日でした。この日は中国館の開館から90日目にあたる節目で、会場では特別なツアーや紹介企画を通じて、多くの来場者が中国館の世界観をまとめて体験しました。
オンラインでは、中国館をライブで巡る企画が展開され、現地に足を運べない人も、人気展示を画面越しに体感できるよう工夫されていました。
主な展示 テクノロジーで味わう中国の知恵
24節気インタラクティブインスタレーション
会場の中でも特に目を引くのが、24節気をテーマにしたインタラクティブインスタレーションです。立春や夏至など、一年を24の節目に分けて季節や農作業のリズムを示す伝統的な考え方を、デジタル技術によって視覚的かつ体験的に表現しています。
来場者は、光や音、映像の変化を通じて、季節の移り変わりや自然との付き合い方を体感します。伝統文化を単なる展示物として眺めるのではなく、自分の身体感覚と結びつけて味わえる点が特徴です。
AI『悟空』 来場者と対話する案内役
もう一つの目玉が、AI『悟空』です。物語でおなじみのキャラクターをモチーフにした存在が、来場者の質問に答えたり、展示の意味を分かりやすく説明したりします。
高度な人工知能技術と、親しみやすいストーリー性を組み合わせることで、難しくなりがちな科学技術の説明を、誰にとっても近いものにしていると言えます。
月の土と深海潜水艇『蛟龍』
中国館では、月の土のサンプルや、深海探査に使われる潜水艇『蛟龍』も紹介されています。宇宙と深海という、地球から遠く離れた場所と、地球の最も深い場所という二つのフロンティアが、同じ空間に並べられている構成です。
来場者は、極限環境への挑戦を象徴するこれらの展示を通じて、人類の探究心や、見えない世界を知ろうとする科学の営みに思いを巡らせることができます。
なぜ世界の心をつかむのか
中国館が多くの人の心をつかんでいる背景には、単に技術力を誇示するだけではない、いくつかの工夫があります。
- 伝統文化を現代技術で再解釈し、ストーリーとして語っていること
- 見るだけでなく、触れたり動いたりしながら体験できるインタラクティブ性が高いこと
- 宇宙や深海といった最先端の科学を、日常の感覚や物語と結びつけて伝えていること
こうした要素が重なり合うことで、テクノロジーに詳しい人だけでなく、家族連れや学生など、幅広い層が楽しめる構成になっています。
日本の読者が読み取りたい視点
日本の読者にとっても、中国館の試みは他人事ではありません。アジアの一員として、季節感や自然観を大切にしてきたという点で、日本と中国には共通する土台があります。
- 24節気をデジタル表現で見せる発想は、日本の四季や年中行事を伝える新しい方法としてもヒントになり得ます。
- AIキャラクターが案内役を務める展示スタイルは、博物館や科学館、企業のショールームなど、さまざまな場面に応用できるアイデアです。
- 宇宙と深海という異なる分野を一つの物語にまとめる構成は、複雑なテーマを一般の人に伝えるときの参考になります。
国際博覧会は、各国や地域が自らの技術と文化をどう見せるかを試す舞台でもあります。他国の展示を観察することは、日本の発信のあり方を考える手がかりにもなります。
SNS時代の万博体験
今回の中国館ナショナルデーでは、ライブでの紹介や、印象的なビジュアルの展示が組み合わさることで、SNSとの相性も良い内容になっていました。スマートフォンで撮影した一枚の写真や短い動画が、そのまま国際的なコミュニケーションのきっかけになります。
2025年も終わりに近づく今、7月の体験を振り返ることで、テクノロジーと文化をどう組み合わせれば、人々の心に長く残るストーリーをつくれるのかという問いが、改めて浮かび上がってきます。
次に国際的なイベントや展示に足を運ぶとき、自分はどんなストーリーを受け取っているのかを意識してみると、新しい発見が生まれるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








