2025年APEC会合が閉幕 CGTN生討論が示す包摂的成長のゆくえ video poster
2025年のAPEC会合が閉幕する中、アジア太平洋の「包摂的成長」とは何か、そして地域経済はどこへ向かうのか――こうした問いに、中国の国際ニュースチャンネルCGTNの生番組が迫りました。
番組では、キャスターの関欣(Guan Xin)氏が、3人の専門家とともに2025年APEC会合の主な経済的な成果を振り返り、今後のアジア太平洋の協力のあり方を議論しました。
CGTN生討論:3人の専門家が語るAPECの「いま」
討論に参加したのは、次の3人です。
- ウォーリック・パウエル氏:クイーンズランド工科大学(Queensland University of Technology)非常勤教授
- エイナー・タンゲン氏:Center for International Governance Innovation シニアフェロー
- ブン・ナガラ氏:BRI Caucus for Asia-Pacific ディレクター兼シニアフェロー
関氏は、アジア太平洋経済の行方を長年追ってきたこれらの専門家とともに、2025年のAPEC会合で見えた変化と課題を多角的に整理しました。
キーワードは「包摂的成長」「レジリエンス」「協力」
今回の討論の軸となったのは、次の3つのキーワードです。
- 包摂的成長:成長の恩恵を、企業規模や所得水準、都市・地方の別を問わず、より多くの人々にどう届けるか。
- レジリエンス:不確実な環境の中で、経済や社会をどれだけ強靭に保てるか。
- 地域協力:アジア太平洋の各エコノミー(参加経済体)が、対立ではなく協調を通じて課題を乗り越えられるか。
専門家たちは、2025年のAPEC会合を通じて、こうしたテーマが一層重みを増していると指摘しました。経済成長のスピードだけでなく、その質や持続可能性、そして誰がその果実を得るのかが問われているという視点です。
アジア太平洋における「包摂的成長」とは
包摂的成長とは、単に国内総生産(GDP)が拡大するだけでなく、その結果として生活水準が改善し、格差の拡大が抑えられるような成長のあり方を指します。アジア太平洋の文脈では、次のような課題と深く結びついています。
- 都市部と地方部の格差をどう縮めるか
- 中小企業やスタートアップが成長の担い手となれる環境をどう整えるか
- 若者や女性、高齢者など、多様な人々の参加をどう広げるか
番組では、こうした論点を踏まえつつ、APECという枠組みが対話と協力を通じて、包摂的な成長モデルを共有する場になりうるかが議論されました。
レジリエントで協調的な地域経済へ
もう一つの焦点は、アジア太平洋経済をいかにレジリエント(強靭)にし、協調を深めていくかという点です。専門家たちは、互いに結びついた地域だからこそ、単独ではなく連携して備えることの重要性を強調しました。
その背景には、外部ショックが一つのエコノミーだけでなく、地域全体に波及しやすいという現実があります。安定した連携があれば、危機が起きても「支え合う仕組み」が働きやすくなります。
日本とアジア太平洋をどうつなぐか
日本の読者にとって重要なのは、こうした議論が「自分たちの暮らしとどう関係するのか」を考えることです。アジア太平洋の包摂的成長とレジリエンスというテーマは、日本経済や働き方、企業戦略にも直結します。
今回のCGTNの討論を手がかりに、次のような問いを自分なりに考えてみることもできそうです。
- 日本はアジア太平洋の包摂的成長に、どのような形で貢献できるか。
- 自分が働く企業や組織は、地域とのつながりをどう強めていくべきか。
- 不確実な時代に、個人としてどのようにレジリエンスを高めていけるか。
2025年のAPEC会合と、その議論を読み解く今回の生討論は、アジア太平洋の未来だけでなく、私たち自身の選択を見直すきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Live: APEC insights – Fostering inclusive growth in the Asia-Pacific
cgtn.com








