イスラエルがガザ地上作戦を拡大 ラファ難民キャンプに進攻
イスラエル軍がガザ南部ラファのシャブーラ難民キャンプへ地上部隊を進め、作戦を本格的に拡大しています。ガザ全域で戦闘が続く中、国連機関は「最悪の事態はこれからだ」と強い懸念を示しています。
ガザ南部ラファで地上作戦を拡大
イスラエル軍は木曜日、ガザ南部ラファ市にあるシャブーラ難民キャンプ周辺で地上部隊が行動を開始したと発表しました。軍の声明によると、この地域で複数のテロインフラを破壊したとしています。
同時に、イスラエル軍はガザ北部および中部でも地上作戦を継続しており、住民に対してはガザ地区を縦断する主要道路サラーフッディーン通りの利用を避け、海岸沿いのルートを通行するよう呼びかけました。
病院施設も攻撃対象に
イスラエル軍は、燃料不足や過去の攻撃によりすでに機能を停止していたトルコ・パレスチナ友好病院も標的としました。軍は、この病院がハマスの指揮統制拠点として使われ、イスラエル軍やイスラエル国内の標的への攻撃を指示する場所になっていたと主張しています。
イスラエル当局は、水曜日にガザ中部と南部で開始した標的を絞った地上作戦は、ガザ北部と南部を分断する緩衝地帯を設けることが目的だと説明しています。
ガザからロケット、イスラエル中部でもサイレン
イスラエル軍の発表後まもなく、木曜日にはイスラエル中部と南部で空襲警報のサイレンが鳴り響きました。イスラエル国防軍によると、ガザ南部から3発のロケット弾が発射され、そのうち1発は迎撃され、残りは空き地に着弾したとしています。
テルアビブでは大きな爆発音が報告されましたが、直ちに確認された死傷者はないとされています。ハマスの軍事部門であるアル・カッサム旅団は、このロケット攻撃について「民間人に対する虐殺への報復」だと主張しました。
国連機関「最悪の事態はこれから」
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は木曜日、ガザでの地上侵攻が続く中、「最悪の事態はこれからだ」と警告しました。
UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は、Xで「避難命令が発令され、数万人に影響が出ている。すでに大多数の人々が避難生活を強いられている」と投稿しました。
ラザリーニ氏はさらに、ガザでは支援物資の搬入を制限する封鎖と包囲が一段と強まり、非人道的な苦難が終わりなく続いていると訴えました。
崩れた停戦と拡大する被害
イスラエルは火曜日、今年1月19日に始まった停戦が崩れたことを受けて、ガザへの空爆を再開しました。
ハマスが運営するガザ政府メディア事務所によると、空爆再開以降のイスラエル軍の攻撃により、木曜日までに少なくとも591人が死亡し、1042人が負傷したとしています。
何が問われているのか
今回の地上作戦拡大は、ガザ北部から南部ラファまで戦闘地域が連続する状況を生み出しています。緩衝地帯の設置という軍事的な目的と、すでに多くの人が避難を強いられている難民キャンプへの進攻は、ガザの人道危機を一段と深刻化させる可能性があります。
- 住民の避難経路がどこまで安全に確保されるのか
- 病院など民間インフラへの攻撃をめぐり、国際人道法上の議論がどう進むのか
- 国連機関の警告が、停戦や支援拡大に向けた国際的な働きかけにつながるのか
ガザ情勢は、日本を含む国際社会にとっても、戦闘の抑制と人道支援をどう両立させるかという難しい問いを投げかけています。状況の推移と各当事者の対応を、今後も丁寧に追っていく必要があります。
Reference(s):
cgtn.com








