ジンバブエでマラリア患者が急増 今年前半で180%増加
ジンバブエでマラリア患者が急増しています。政府の最新発表によると、2025年の第1〜17週に報告された症例は前年同期比で180%増となり、死亡者も大幅に増えました。
2025年のマラリア患者、前年から180%増
ジンバブエ政府は金曜日に発表した声明で、国内のマラリア状況に深い懸念を示しました。保健・児童福祉省によると、2025年第1〜17週までの累計マラリア症例は5万9,647件で、2024年の同期間の2万1,309件から180%増加しました。
マラリア関連の死亡も深刻です。同じ期間の死亡者数は、2024年の45人から2025年には143人へと218%増えたとしています。
なぜ急増しているのか:環境要因と行動の変化
保健・児童福祉省は、今回の急増は環境要因と人々の行動が重なった結果だと説明しています。
蚊にとって好条件となる気象
声明によれば、降雨量の増加や湿度の高さ、気温の上昇が続き、蚊の繁殖に非常に好ましい環境が広い地域で生まれています。こうした環境要因がマラリア感染のリスクを押し上げていると指摘しています。
夜間の屋外活動と感染リスク
一方で、人々の生活パターンの変化も影響しています。保健・児童福祉省は、次のような屋外活動が増えているとしています。
- 小規模な手掘り採掘などの鉱山活動
- 農業従事や農作業
- タバコの乾燥作業
- 国境をまたいだ商取引
これらの活動の多くは、蚊が最も活発になる夕暮れから明け方にかけて行われています。そのため、屋外で長時間過ごす人ほどマラリアに感染するリスクが高まっているとみられます。
遠隔地での医療アクセス不足が死亡増加につながる
同省は、こうした活動がしばしば遠隔地で行われている点も問題だと指摘します。多くの現場では医療施設へのアクセスが限られており、その結果、症状が出ても受診や検査が遅れがちです。
治療の遅れは重症化や死亡につながる可能性が高く、今回のマラリア関連死の増加にも影響しているとみられます。
今はマラリアのハイシーズン 症状が出たら24時間以内に受診を
保健・児童福祉省は、ジンバブエは現在マラリアの感染が広がりやすい時期にあると説明し、国民に対して注意を呼びかけています。
特に、次のような症状が出た場合には、24時間以内に最寄りの医療施設で検査と治療を受けるよう強調しています。
- 原因不明の発熱
- 寒気や悪寒
- 大量の発汗
省は、早期の検査と治療が重症化や死亡を防ぐ鍵になるとしています。
ジンバブエのマラリア拡大は何を示しているか
今回の事例は、気象条件の変化と人々の生活スタイルの変化が重なることで、感染症のリスクが一気に高まることを改めて示しています。屋外で働く人々の生計と健康をどう両立させるかは、ジンバブエに限らず多くの国や地域が抱える課題です。
国際ニュースとして見ると、マラリアのような感染症は一国の問題にとどまらず、地域全体の保健体制や移動のあり方とも深く関わっています。数字の急増の裏側には、気候、経済活動、医療アクセスといった複数の要素が絡み合っていることを意識する必要がありそうです。
2025年のジンバブエでのマラリア拡大は、私たちにとっても、感染症と社会の関係を考えるきっかけになる出来事と言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








