イスラエル軍がヨルダン川西岸北部で大規模作戦 都市封鎖と空からの攻撃
イスラエル軍、ヨルダン川西岸北部で大規模作戦 都市封鎖と空からの攻撃も
イスラエル軍が現地時間の水曜日、ヨルダン川西岸北部で大規模な軍事作戦を開始しました。外出禁止令の発令や検問所の設置、部隊の展開が行われており、パレスチナ側は「集団的処罰」だと強く批判しています。
「広範な対テロ作戦」と説明するイスラエル側
イスラエル軍と治安機関シンベトは共同声明で、北部ヨルダン川西岸で「広範な対テロ作戦」を開始したと発表しました。イスラエル側は、ヨルダン川西岸での軍事作戦を、パレスチナ武装組織に関連する人物を狙った対テロ行動だと位置づけています。
作戦の一環として、イスラエル軍は作戦地域で外出禁止令を敷き、主要道路に検問所やバリケードを設けたと伝えられています。これにより、地域住民の移動は大きく制限されています。
トゥバスと周辺の町で拡大する軍事侵攻
パレスチナの公式通信社WAFAによりますと、今回の大規模な侵攻は夜間に始まりました。多くのイスラエル軍部隊と軍用ブルドーザーが、トゥバス市とアッカーバ、タンムン、タヤシール、ワディ・アルファラーなど周辺の町に進入したと報じられています。
トゥバスでは、政府機関と民間の各種機関に加え、公立学校や幼稚園もすべて休校となりました。行政サービスや教育活動が止まり、日常生活が大きく混乱している様子が伝えられています。
アパッチヘリ投入と「集団的処罰」との批判
トゥバスおよび北ヨルダン渓谷のパレスチナ自治政府知事アフマド・アルアサード氏は、今回の作戦について「違反行為であり、集団的処罰だ」と批判しています。同氏によると、イスラエル軍は多年ぶりにアパッチ攻撃ヘリコプターを投入し、住宅地に向けて重機関銃を発砲したということです。
アルアサード氏は、イスラエル軍がトゥバス県へ通じる道路を土の盛り土や軍用車両で封鎖し、多くの住宅を急襲して住民を外に出させ、数日後に戻るよう命じたうえで軍事拠点として利用していると述べました。また、一部の患者が医療機関へのアクセスを妨げられていると指摘し、人道的影響への懸念を示しました。
パレスチナ側の対応と武装組織の反応
パレスチナのムハンマド・ムスタファ首相の事務所は声明を出し、首相が関係するすべての政府機関と非常委員会に対し、今回の軍事作戦の影響に対応するよう指示したと明らかにしました。声明では、住民の基本的なサービスを維持するため、利用可能な資源を総動員するよう求めています。
パレスチナの政治組織ハマスとイスラム聖戦(イスラム・ジハード)も、この軍事作戦を非難する声明を出しました。作戦が続くなか、地域の緊張と対立は一段と高まっています。
長期化する占領とエスカレートする暴力
イスラエルは1967年の中東戦争でヨルダン川西岸と東エルサレムを占領しました。その後建設された入植地や軍事占領は、国際法の下で違法とみなされています。
ヨルダン川西岸では、2023年10月7日以降、暴力が急激に激化しているとされています。イスラエル人入植者によるパレスチナ人とその財産へのほぼ連日の攻撃に加え、イスラエル軍の軍事作戦も頻度と規模を増してきました。ラマッラに拠点を置くパレスチナ保健省によると、この暴力の結果、少なくとも1,082人のパレスチナ人が死亡しています。
今回の大規模作戦は、すでに緊張が続くヨルダン川西岸情勢をさらに不安定にするものだと受け止められています。現地の人々の安全と生活をどう守るのか、また国際社会がどのように関与していくのかが、あらためて問われています。
Reference(s):
Israeli army launches large-scale operation in northern West Bank
cgtn.com








