ミラノ・コルティナ2026開会式、演出家バリッチが語る「調和」と4会場の挑戦
2026年2月の冬季五輪「ミラノ・コルティナ2026」は、開会式が大会の“第一印象”を決めます。開会式のクリエイティブディレクター、マルコ・バリッチ氏は、今回のテーマに「調和」を掲げ、史上初となる“選手入場の4会場同時展開”という大きな仕掛けに挑みます。
開会式を率いるのは「式典のベテラン」マルコ・バリッチ氏
開会式の演出を担うのは、イタリアのクリエイティブディレクター、マルコ・バリッチ氏です。本人によれば、これまでにオリンピックとパラリンピックの式典を合計16回手がけた実績を持ち、式典演出の最前線を長く走ってきた存在です。
CGTN Sports Sceneのグレッグ・ラフラディ氏とのインタビューで、バリッチ氏は今回の構想を明かしました。
キーワードは「調和」──しかし今回は“4会場”が試金石に
バリッチ氏が強調したコンセプトは「調和」です。一方で、今回の開会式では、選手団のパレード(選手入場)が初めて4つの場所で行われる予定で、演出面・運営面の難しさも率直に認めています。
なぜ4会場が難しいのか
- 同時進行の統一感:会場ごとの空気を保ちながら、全体として一つの物語に束ねる必要がある
- 中継の設計:視聴者が「いま何が起きているか」を迷わず追える構成が求められる
- 選手の動線とテンポ:式典の感動と、現場のオペレーションを両立させなければならない
「調和」という言葉は、テーマとして美しいだけでなく、分散開催の“ばらばらになりやすさ”をどうまとめるか、という課題そのものにも重なります。
音楽は世界的アーティストが集結:郎朗、マライア・キャリー、アンドレア・ボチェッリ
開会式では複数の世界的音楽アーティストがパフォーマンスを行う予定です。発表された顔ぶれには、中国のピアニスト郎朗(ラン・ラン)氏、米国のシンガーソングライターのマライア・キャリー氏、そしてイタリアのテノール歌手アンドレア・ボチェッリ氏が含まれます。
国やジャンルの異なるスターが同じ舞台に立つ構図もまた、「調和」というテーマを具体的な体験として立ち上げる装置になりそうです。
式典は社会とともに変わる──16回の経験から見えること
バリッチ氏は、これまで手がけてきた16回の式典を振り返り、「プログラムは社会の発展と歩調を合わせて変化してきた」と語りました。開会式は伝統の形式を守るだけでなく、その時代の価値観や技術、観客の視聴スタイルに合わせて更新されていく、という見方です。
スマートフォンで切り抜きが拡散され、短い動画が“記憶の入口”になる現在(2026年)では、会場の熱量と中継のわかりやすさ、その両方が問われやすくなっています。4会場という試みは、その象徴的なチャレンジと言えそうです。
きょう時点の注目点:見どころは「統一感」と「視点の切り替え」
開会式の詳細演出は本番で明かされる部分も多い一方、現時点(2026年2月5日)での注目点は次の2つに絞れます。
- 4会場が一つのストーリーに見えるか
- 音楽と演出が「調和」をどう体感に変えるか
バリッチ氏はインタビューの最後に、中国や世界の視聴者へ向けて開会式を楽しんでほしいと呼びかけました。分散と統合を同時に成立させる“調和の実験”が、どんな幕開けを作るのか注目です。
Reference(s):
Creative director looks ahead to Milano Cortina 2026 opening ceremony
cgtn.com








