イラン、米国と「近く」協議再開へ オマーン会談後も濃縮継続を強調
【国際ニュース】イランのアラグチ外相は2026年2月7日、米国との新たな協議が「近く」行われるとの見通しを示しました。前日にオマーンのマスカットで行われた協議を「前向きな出発」としつつ、信頼回復には時間がかかると釘も刺しています。
オマーン(マスカット)での協議、「前向きなスタート」
アラグチ外相はアルジャジーラのインタビュー(2月7日放送)で、前日の会談を評価しながらも、関係改善を急ぎすぎない姿勢をにじませました。今回のやり取りは「間接協議」とされ、両者の距離感を保ちながら探り合う形になっています。
「濃縮は譲れない」一方で、合意の余地も示唆
外相は、ウラン濃縮を「奪うことのできない権利」と位置づけ、放棄しない考えを明確にしました。その一方で、国際社会の懸念を和らげる合意には前向きだと述べ、濃縮活動を維持しつつも“安心材料”を用意する余地を示しています。
外相発言のポイント
- ウラン濃縮計画は継続(権利として主張)
- 国際社会を安心させる枠組みの合意には「開かれている」
- ウランを国外へ移送する案には反対
- 核をめぐる対立は「交渉でのみ解決できる」と強調
ミサイル問題は「交渉になじまない」—米側要求に線引き
アラグチ外相は、米国が求めるとされるミサイル計画の制限について「防衛の問題で、決して交渉の対象にはならない」と述べ、核問題とは切り分ける姿勢を鮮明にしました。交渉の議題設定そのものが、今後の進展速度を左右しそうです。
「握手」はあったが、直接会話の有無は食い違い
外相は、間接協議の最中に米国代表団と短時間の握手を交わしたと説明しました。一方で、協議中に短い直接のやり取りがあったという米側の報道については否定し、受け止めにズレがあることも浮かび上がっています。外交では、こうした“事実関係の表現”自体がメッセージになることがあります。
協議後はドーハへ—カタール首相兼外相と会談
アラグチ外相は、トランプ大統領の特使スティーブ・ウィトコフ氏との協議を終えた後、カタールのドーハに移動。カタールのムハンマド首相兼外相と会談したと、カタールメディアが報じました。地域の仲介・調整役をめぐる動きも、今後の交渉環境に影響し得ます。
軍トップは強い警告、交渉ムードとの“二つの温度”
一方で、イラン軍のムサビ参謀総長は、イランに戦争を「押し付ける」試みがあれば中東全域に紛争が広がると警告しました。イランは戦争を始めないが、主権を守るため「断固として」対応すると述べています。外交当局が交渉の窓を示す一方、軍が抑止のメッセージを重ねる構図は、国内外の複数の聴衆を意識した発信とも読めます。
トランプ大統領は「非常に良い協議」言及と、関税の圧力
今回の協議をめぐっては、トランプ大統領が「非常に良い協議」との趣旨に触れつつ、イランと取引する国・地域への関税措置を示唆したとも伝えられています。対話の評価と経済的圧力が同時に示されることで、交渉の“空気”が柔らぐのか、逆に硬直するのか——市場や各国の政策判断も含め、次のラウンドまでに複数の変数が重なりそうです。
今後の焦点は、①次回協議の時期、②核問題の具体的な検証・安心措置、③核以外(ミサイル等)をどこまで議題に含めるか、の3点になりそうです。
Reference(s):
Iran signals diplomacy with U.S., rejects limits after Oman talks
cgtn.com








