約20の国・組織がイスラエル批判 西岸「国有地」登録で入植加速懸念
2026年2月23日、約20の国々にアラブ連盟とイスラム協力機構(OIC)が加わり、ヨルダン川西岸をめぐるイスラエルの最近の決定を共同声明で非難しました。焦点は、パレスチナの土地を「国有地」と位置づけ直し、入植拡大や統治の固定化につながり得ると各国・組織が警戒している点です。
何が起きたのか:共同声明のポイント
共同声明は、サウジアラビア、エジプト、ヨルダンなどを含む各国外相と、両組織の事務総長が名を連ねました。声明は、イスラエルによる一連の措置が現地の「既成事実」を積み上げ、地域の平和と安定に影響しうると指摘しています。
声明が問題視した措置(要旨)
- パレスチナの土地を、いわゆるイスラエルの「国有地」として再分類する動き
- 入植活動を加速させ得る政策判断
- 占領下とされる地域でのイスラエルの行政的関与をさらに定着させる施策
「国際法違反」との主張:国連安保理決議にも言及
声明は、イスラエルの入植と関連決定について「国際法の明白な違反」だと表現し、関連する国連安全保障理事会決議にも反すると述べました。さらに、こうした動きが「受け入れがたい事実上の併合(デファクト併合)」を進めるものだとして、強い懸念を示しています。
求めた対応:決定の撤回と「恒久的な変更」の回避
各国・組織は、イスラエル政府に対し、決定を直ちに撤回すること、国際的義務を尊重すること、そして占領下のパレスチナ領土の法的・行政的地位を恒久的に変える行為を控えることを求めました。
今月上旬の動き:西岸の土地を「国有財産」として登録する計画
共同声明が出る前段として、今月上旬にイスラエルが、ヨルダン川西岸の土地を「国有財産」として登録する計画を承認した、と声明内容は伝えています。この計画は、ベザレル・スモトリッチ財務相、ヤリブ・レヴィン司法相、イスラエル・カッツ国防相が提出し、閣議で承認されたとされています。各国・組織は、これがイスラエル側の権利主張を強め、入植拡大を容易にし得るとの見方を示しました。
二国家解決はどう位置づけられたか:1967年6月4日の線
声明は、中東における「公正で包括的、かつ永続的な平和」を実現する道筋として二国家解決へのコミットメントを再確認しました。枠組みとしては、アラブ和平イニシアティブや関連する国連決議に沿い、「1967年6月4日の線」を基礎にする考え方が強調されています。
用語ミニ解説
- 二国家解決:イスラエルとパレスチナが、それぞれの国家(国家としての枠組み)を持ち共存するという構想を指す言い方です。
- 1967年6月4日の線:1967年の第三次中東戦争前夜の境界に関する言及として、和平議論で参照されることが多い表現です。
今後の焦点:土地登録が現地の現実をどう変えるのか
今回の共同声明は、土地の法的な扱い(登録・再分類)と、入植や行政運営の積み重ねが、将来の交渉余地を狭め得るという問題意識を前面に出しました。次の焦点は、(1)批判対象となった措置が実務としてどこまで進むのか、(2)地域の緊張や外交協議にどんな影響が出るのか、(3)二国家解決を掲げる国際的枠組みが現実の政策にどう作用するのか――という点になりそうです。
Reference(s):
Nearly 20 countries, groups condemn Israel over West Bank decisions
cgtn.com








